出版社内容情報
近代以降の日本語社会で、「方言」と「共通語」の関係はどう変わって来たのか。言語意識を映す装置として、テレビドラマやマンガなどの大衆的創作物が「ヴァーチャル方言」を生み出し、広めていった過程を明らかにした、画期的な研究の待望の文庫化。NHKのドラマ制作の現場を知る関係者との解説鼎談を新たに収録した。
内容説明
近代以降の日本語社会で、「方言」と「共通語」の関係はどう変わって来たのか。言語意識を映す装置として、テレビドラマやマンガなどの大衆的創作物が「ヴァーチャル方言」を生み出し、広めていった過程を明らかにした、画期的な研究の待望の文庫化。NHKのドラマ制作の現場を知る大森洋平氏、吉川邦夫氏との解説鼎談「ドラマの「らしさ」と「方言コスプレ」」を新たに収録した。
目次
序章 「方言コスプレ」にみる「方言おもちゃ化」の時代
第1章 方言コスプレの背景と実態
第2章 方言の価値の変遷
第3章 方言ステレオタイプの形成と流通―意識調査と創作物から
第4章 坂本龍馬はいつから土佐弁キャラになったのか
第5章 メディアと方言
終章 「方言コスプレ」は東京勝手な現象か?
著者等紹介
田中ゆかり[タナカユカリ]
日本大学文理学部教授。1964年生まれ、神奈川県厚木市で育つ。読売新聞社勤務後、大学院進学。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、静岡県立大学国際関係学部専任講師、日本大学文理学部助教授等を経て、2006年より現職。専門は日本語学。本書単行本で高知市文化振興事業団第22回高知出版学術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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