出版社内容情報
北極、南極、そしてシベリア。大の男が這いつくばって、世界中の寒冷地にきのこを探す。大型動物との遭遇、酔っぱらいとの遭遇、泥酔、泥酔、そして拘束。幾多の艱難辛苦の果てに、菌たちとの感動の対面はかなうのか……!?雪や氷の下でしたたかに生きる菌たちの生態とともに綴る、爆笑・苦笑・失笑必至のとっておき〈菌道中〉。
内容説明
北極、南極、そしてシベリア。大の男が這いつくばって、世界中の寒冷地にきのこを探す。大型動物との遭遇、酔っぱらいとの遭遇、泥酔、泥酔、そして拘束。幾多の艱難辛苦の果てに、菌たちとの感動の対面はかなうのか…!?雪や氷の下でしたたかに生きる菌たちの生態とともに綴る、爆笑・苦笑・失笑必至のとっておき“菌道中”。第1回斎藤茂太賞(日本旅行作家協会)受賞作。
目次
プロローグ 真夜中の怒号で始まるきのこ狩り
1 雪の下の小さな魔物―雪腐病菌とはなにか
2 ぶらり北極一人旅
3 着いてもすぐに帰りたい―シベリアふたり旅
4 荒波こえて南極へ―はじめての集団行動
エピローグ こんなとこにも雪は降る
著者等紹介
星野保[ホシノタモツ]
1964年東京都渋谷区生まれ。1992年名古屋大学大学院農学研究科博士課程退学。博士(農学)。現在、八戸工業大学工学部生命環境科学科教授。専門は菌類、なかでもガマノホタケ属菌の生理生態で、いまは菌類の低温適応とその産業応用に広く興味がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pitch
7
雪腐病という、春先に芝が枯れたりする植物の病気を起こす菌類。その研究者である著者の、研究道中。寒いところで繁殖する菌なので、採集に行くのがノルウェーにロシアに南極に…と、とんでもない。特にロシアのくだりが好きです。貧乏なオレグ先生との珍道中が笑ってしまった。2020/10/19
ふたば
5
目くるめく、菌の世界を語る本!! と思って読み始めたが、実は菌を追って世界を廻る内容だった。 菌についての話もだが、菌を追って行った各地での体験談が文句なしに面白い。2020/11/21
mft
4
雪腐病(ゆきぐされびょう)菌という雪の下で植物を枯らす菌類(と言った場合菌界に含まれない原生生物なども一部含むものらしい)を探しにノルウェー、ロシア、南極などに行く紀行文。共同研究者やその土地で出会う人々の話が面白おかしく綴られている(一応雪腐病菌の説明も適度にある)2024/01/16
you
3
菌の世界の理解が深まると期待して読み始めたが、タイトル通りの「世界紀行」であった。菌に関する部分は1割くらい、それも雪腐病菌というニッチなもので記述自体の内容の理解は難しい。紀行文も受け狙いが度を過ぎていてちょっとしつこい。もう少し菌世界の内容が欲しかった。 それと、対象がコケ類を枯らす雪腐病菌なので、研究者として雪腐病をどう考えているのかビジョンみたいなものも知りたかった。(病気を減らしたいのか、病気以外に生態系に必然性があると考えているのか、そのほかに菌の利活用法を探求したいのかなど。。。)2021/09/30
パン太郎
3
お気に入りさんの書評を拝見して手に取りました(ありがとうございました)。おっしゃる通りとっても面白かったです。面白い人が面白い体験をして書いたものが面白くないはずはありませんね。雪腐病のことも!とても興味深く拝見しました。2021/02/11