岩波現代文庫<br> 老いの空白

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岩波現代文庫
老いの空白

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006032791
  • NDC分類 367.7
  • Cコード C0110

出版社内容情報

人生における<空白>として捉えられてきた<老い>.しかし超高齢化時代を迎え,<老い>に対する我々の考え方も取り組み方も変化を余儀なくされている.<老い>を問題とする現代社会の有り様にむしろ問題はないか?「日常」「アート」「顔」など身近な問題を哲学的に論じてきた第一線の哲学者が,現代社会の難問に挑む.

内容説明

現役をリタイアした後、長い時日を過ごすのは人類初めての経験なのに、その文化はまだ空白のままだ。未曽有の超高齢化時代を迎え、“老い”に対する我々の考え方も取り組み方も変化せざるをえないのに、“老い”が「問題」としてしか論じられてこなかったことこそが問題なのではないか。「日常」「アート」「顔」など身近な問題を哲学的なテーマとして論じてきた第一線の哲学者が、現代社会の難問に挑む。

目次

1 “老い”はほんとうに「問題」なのか?
2 できなくなるということ
3 “老い”の時間―見えない“成熟”のかたち
4 “弱さ”に従う自由
5 ホモ・パティエンス―べてるの家の試み
6 肯定と否定のはざまで
7 「いるだけでいい」「いつ死んでもいい」と言い切れるとき
エピローグ 一枚のピクチュアへ

著者等紹介

鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学文学部教授、同大学文学部長、総長を歴任。大谷大学教授、せんだいメディアティーク館長、大阪大学名誉教授。専攻は哲学、倫理学。著書に『モードの迷宮』『分散する理性』(以上二冊でサントリー学芸賞受賞)『「聴く」ことの力』(桑原武夫学芸賞受賞)『「ぐずぐず」の理由』(読売文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

69
鷲田清一の‶老い″をめぐる論考。これは哲学する人が書いた本なので、老いつつある自分に慰めを求めたり勇気を得ようとして読むと、期待値から外れてがっかりするかもしれない。「老い」には成熟のモデルがなく、無力、依存、あるいは衰えそういうセルフイメージのなかでしかないこと。<老い>をネガティヴにとらえるのは、産業社会の特殊な思想であり、狭い固定観念だということを論じている。「<老い>の時間-見えない<成熟>のかたち」の章までがその中核部分で、中盤以降の「ホモ・パティエンス―べてるの家の試み」の章から「できる」とい2016/03/25

ニッポニア

43
空白を作る、新しい発想ですね。誰にも訪れるであろう「老い」について語り下ろしたという本。アンラーンとして、空白を作ることは有効です。以下メモ。老いの意識はその外にあるものの老化という事実からくる。人間にあっては近いもの、大事なことほど見えにくい。24時間要介護の場面でさえ、ケアは本当は双方向的。水泳教師に微笑み、手を振る老婆の姿、何気ない日常に心が締め付けられる著者の感性よ。2023/03/18

しゅん

22
高齢化社会へと邁進する日本において、「老い」の場所がない。介護問題や5080問題という言い方に顕著なように、「老い」を「問題」としてしか扱えないことが本当の「問題」なのだ。書名にある「空白」とは、老いを捉えきれていない社会の気配を表したものだ。「老い」は普段意識されず、「できない」という認識と共に間欠的に表れる。その「できない」を、効率的処理能力の欠落ではなく、呆け=惚け=エクスタシー(=外へ出ること)の体験として、他者と一つにならないまま共に生きるための感覚として、捉えなおしていく。2023/01/05

しゅんぺい(笑)

6
鷲田さんの本はときどき、これしかない、というくらいに読みたくなる。本書は新しく文庫になった本ということで偶然読んでみたけど、思いもよらず、鷲田さんのなかでもいいなぁと思えた本。 こういう言葉を待ってたって、読んだあとでそんなふうに思える言葉に出会えたから、もうそれだけでこの本を読めてよかったと思う。そう、成熟とか、老いというのが、本当にせまい意味でしかいまはとらえられてないと思う。老いの意味を積極的に見出そうとする、そんな作業が必要であって。2015/03/29

けいしゅう

5
老いを問題としてしか捉えられないのは生産力主義に基づく狭隘な人間観であるとし、そもそも人は支え合わなければ生きていけないことを踏まえて、老いることにポジティブな意味を見出そうとしています。なぜだか井上大輔の名曲中の名曲「めぐりあい」がずっとフラッシュバックしてました。2018/02/05

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