出版社内容情報
人生における<空白>として捉えられてきた<老い>.しかし超高齢化時代を迎え,<老い>に対する我々の考え方も取り組み方も変化を余儀なくされている.<老い>を問題とする現代社会の有り様にむしろ問題はないか?「日常」「アート」「顔」など身近な問題を哲学的に論じてきた第一線の哲学者が,現代社会の難問に挑む.
内容説明
現役をリタイアした後、長い時日を過ごすのは人類初めての経験なのに、その文化はまだ空白のままだ。未曽有の超高齢化時代を迎え、“老い”に対する我々の考え方も取り組み方も変化せざるをえないのに、“老い”が「問題」としてしか論じられてこなかったことこそが問題なのではないか。「日常」「アート」「顔」など身近な問題を哲学的なテーマとして論じてきた第一線の哲学者が、現代社会の難問に挑む。
目次
1 “老い”はほんとうに「問題」なのか?
2 できなくなるということ
3 “老い”の時間―見えない“成熟”のかたち
4 “弱さ”に従う自由
5 ホモ・パティエンス―べてるの家の試み
6 肯定と否定のはざまで
7 「いるだけでいい」「いつ死んでもいい」と言い切れるとき
エピローグ 一枚のピクチュアへ
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学文学部教授、同大学文学部長、総長を歴任。大谷大学教授、せんだいメディアティーク館長、大阪大学名誉教授。専攻は哲学、倫理学。著書に『モードの迷宮』『分散する理性』(以上二冊でサントリー学芸賞受賞)『「聴く」ことの力』(桑原武夫学芸賞受賞)『「ぐずぐず」の理由』(読売文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
ニッポニア
しゅん
しゅんぺい(笑)
けいしゅう