内容説明
変動する現代社会において、「大人になる」ことは容易なことではない。青年は、大人になろうとして、しばしば自殺・心身症・家庭内暴力などに見られるように、心とからだに深い傷を負う。著者は、カウンセラーとしての豊かな体験をもとに、青年が直面している問題を考え、大人がつきつけられている課題を探る。
目次
第1章 青年期のつまずき(家出する高校生;不可解な子ども;両親の反省;つまずきの意味)
第2章 大人になること(対人恐怖の大学生;イニシエーション;現代のイニシエーション;死と再生)
第3章 こころとからだ(異性との交り;からだの拒否;己を超えるもの)
第4章 人とのつながり(孤独と連帯;日本人として;家と社会;援助者の役割)
第5章 大人と子ども(大人とは何か;創造する人;個性の発見)
補論 母性社会日本の“永遠の少年”たち
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年兵庫県生まれ。京都大学理学部卒業。1962年よりユング研究所に留学、ユング派分析家の資格取得。京都大学教授、国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を歴任。2007年7月逝去
河合俊雄[カワイトシオ]
1957年奈良県生まれ。京都大学教育学研究科博士課程修了。ユング派分析家資格取得。京都大学こころの未来研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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