内容説明
膠原病を「笑って」治した『笑いと治癒力』の著者が、今度は心臓発作で倒れた。からだは再生の奇蹟を二度起こすだろうか。手術を拒み、独自の療養プログラムを実践し、自然治癒力の可能性に再挑戦した結果は？―自らの体験をもとに、生への意欲・情緒・からだの微妙な関係を省察した本書は、単なる闘病記を超え、患者・医療者に新たな視座をもたらした。
目次
数字の意味
もう一度くり返して
反撃開始
手術、イエスかノーか
心とムードと機械
冗談とストレス
再生の冒険
人生は六十三歳から
情報伝達者としての医師
精神と統計
「ウィ・キャン・ドゥー」の会
医学界にも消費者運動
情緒的欲求の本質
変わる病気のファッション
自律意識の強化
究極の敵、パニック
病身を超越して
著者等紹介
カズンズ，ノーマン［カズンズ，ノーマン］［Ｃｏｕｓｉｎｓ，Ｎｏｒｍａｎ］
１９１５‐９０年。ニュージャージー州生まれ。ジャーナリスト。米有数の書評・評論誌『サタデー・レビュー』の編集長を三〇年つとめた後、カリフォルニア大学医学部大脳研究所教授として、医療ジャーナリズムを講義。核兵器廃止・環境汚染反対運動などでも活躍した
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月華
3
図書館 1983年原作発行。2004年12月発行。『私は自力で心臓病を治した』1986年10月発行を改題。『生への意欲ー続 笑いと治癒力』1996年12月発行。1990年12月1日逝去。76歳。訳者の言葉に、あと30年長生きして欲しかったと書かれていました。晩年もかなり忙しくしていたようです。医師に「患者の側も協力の心がまえと感謝の念を持った協力者でなければならぬ。」と要約に書かれていました。2021/01/11
tekesuta
1
いわゆる代替療法については賛否両論があるだろうが、医者の患者の人間関係について考察した部分は参考になる。医学生たちの、医学知識がハードで哲学倫理はソフトだというカテゴリわけに意義を唱え、哲学倫理こそが人間のハードなのだという意見には深く同意する。 重病の宣告の仕方いかんによっては悪影響を及ぼすことがあることも述べている。もちろん事実を隠せとか曲げろ、という話ではないけれども、中井久夫のどの本だったか、統合失調症をを宣告されたときPTSDとなってしまった患者のことを思い出した。 2013/01/03
ラウディ
0
「患者側にも病気を治す責任の一端がある。」ってのはまさにその通りだと思いました。自分で治りたいと思わない限り病気やケガからの回復は覚束ないと思います。2017/02/14
