岩波現代文庫<br> 琵琶法師―“異界”を語る人びと

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岩波現代文庫
琵琶法師―“異界”を語る人びと

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  • サイズ 文庫判/ページ数 228p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006023782
  • NDC分類 768.3
  • Cコード C0173

出版社内容情報

異界からのざわめきのような琵琶の響きと語りの声が、この世界に亀裂を入れ、人としてあることの根源的な哀感に私たちを向きあわせる。長年フィールド調査を重ねた著者が、平安時代に遡るその起源から二〇世紀末の消滅にいたるまでにいたるまで、あの世とこの世の媒介者であった琵琶法師たちの実像を探る。(解説=伊藤比呂美)


【目次】

序 章 二人の琵琶法師
 「耳なし芳一の話」
 芳一話の系譜
 耳と異界
 モノ語りの担い手
 最後の琵琶法師
 現代の芳一
 ハーンと芳一

第一章 琵琶法師はどこから来たか――平安期の記録から
 大陸の琵琶法師
 ふたつの伝来ルート
 盲僧の六柱琵琶
 サワリという仕掛け
 平安貴族による記録
 『新猿楽記』の「琵琶法師」
 「地神経」読誦の記録
 地神の由来
 四季の土用と「地神経」
 霊威はげしい王子神
 地母神の信仰
 東アジアでのひろがり
 物語の母型

第二章 平家物語のはじまり――怨霊と動乱の時代
 怨霊のうわさ
 竜王と平家の怨霊
 安徳天皇の鎮魂
 竜王の眷属
 『法華経』の竜女
 大懺法院の建立
 『徒然草』の伝承
 語り物と平家物語
 語り手としての有王
 琵琶法師と聖の接点
 編まれてゆく物語
 巫覡としての聖
 モノの語りの文体
 匿名的な〈声〉
 「視点」のない語り
 モノ語りとテクスト

第三章 語り手とはだれか――琵琶法師という存在
 身体の刻印
 「内裏へは五躰不具の者入らざる……」
 穢れと聖性
 干死と怨霊
 ?丸と宿神
 善と悪の彼岸
 母と子の神
 竜女と韋提希夫人
 ジェンダーのかたち

第四章 権力のなかの芸能民――鎌倉から室町期へ
 寺社がはたした役割
 座の形成と村上源氏中院流
 当道座以前の数派
 一方派と東の市
 覚一本の成立
 当道座の成立と本文の相伝
 「平家」の流行と南北朝の政治史
 「室町殿」への正本の「進上」
 将軍家と当道座
 村上源氏から清和源氏へ
 将軍家の起源神話

第五章 消えゆく琵琶法師――近世以降のすがた
 応仁の乱以後
 徳川政権との結びつき
 地神盲僧への締め付け
 「脱賤民化」のための支配構造
 諸職諸道とのつながり
 三味線・浄瑠璃の台頭
 東北の奥浄瑠璃
 西日本の座頭・盲僧
 近代に残った琵琶法師
 「あぜかけ姫」の伝承
 機織り淵の伝説
 「俊徳丸」の伝承
 アルトー版の「耳なし芳一」
 おわりに――琵琶法師とはなにか

 山鹿良之の「俊徳丸」、演奏動画について
 現代文庫版あとがき
 解説 いっしょにとむらってくれる人(伊藤比呂美)

内容説明

異界のざわめきのような琵琶の響きと語りの声が、この世界に亀裂を入れ、人としてあることの根源的な哀感に私たちを向きあわせる―。長年にわたるフィールド調査を重ねた著者が、平安時代にさかのぼる起源から二〇世紀末の消滅にいたるまで、あの世とこの世の媒介者でありつづけた琵琶法師の実像を浮き彫りにする。

目次

序章 二人の琵琶法師
第一章 琵琶法師はどこから来たか―平安期の記録から
第二章 平家物語のはじまり―怨霊と動乱の時代
第三章 語り手とはだれか―琵琶法師という存在
第四章 権力のなかの芸能民―鎌倉から室町期へ
第五章 消えゆく琵琶法師―近世以降のすがた

著者等紹介

兵藤裕己[ヒョウドウヒロミ]
1950年名古屋市生まれ。専門は日本文学・芸能論。現在、学習院大学名誉教授、文学博士(東京大学)。主著に『太平記〈よみ〉の可能性』(サントリー学芸賞受賞)、『〈声〉の国民国家』(やまなし文学賞受賞、以上2点は現・講談社学術文庫)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Go Extreme

1
異界を語る 境界人 盲目の語り手 聖と俗 貴と賤 あの世とこの世 媒介者 怨霊鎮魂 平家物語 語り物の系譜 耳なし芳一 幽霊 ざわめき 亀裂 哀感 フィールド調査 山鹿良之 最後の琵琶法師 演唱 伝統の消滅 平安の記録 地神経 盲僧 宗教芸能 巫覡 宿神 身体の刻印 穢れ ヌミノース 呪術的響き 権力と芸能 当道座 足利将軍家 伝承の変容 物語の母型 声の文化 日本の深層 民俗学 精神史 日本文学 記憶の地層 漂泊の徒 魂の救済 歴史の闇2026/02/13

読書家さん#2jObDY

0
盲目。そこに形成される自己同一性の不在において、あらゆる規定を受け入れつつ変身する主体となる。だからこそ世俗的秩序を超えた聖なるものを彼らは宿し、異界の存在を顕現させる。2026/01/31

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