出版社内容情報
自身の電気工時代の体験を振り返り、被害の最前線を歩いた作家が、「静かな時限爆弾」アスベスト禍の実態を明らかにした傑作ノンフィクション。著者を襲うアスベスト曝露による胸膜炎。喘息の大発作。止まらぬ咳、熱、重い疲労感。不安と鬱……。職人仲間の肉声を交え、苦しみ続ける被害者の訴えを記す。(解説=武田砂鉄)
内容説明
著者を襲うアスベスト曝露による胸膜炎。喘息の大発作。止まらぬ咳、熱、重い疲労感。不安と鬱…。自身の電気工時代の体験を振り返り、被害の最前線を再び歩いた作家が、職人仲間の肉声を交えながら「静かな時限爆弾」と呼ばれるアスベスト禍の実態を明らかにする。苦しみ続ける被害者の訴えと、この国と社会の姿を記録した傑作ノンフィクション。
目次
序章 国の指導で吹き付けた
第1章 電気工になった日
第2章 二足の草鞋を履く
第3章 ヤバイ現場
第4章 むなしき除去工事
第5章 アスベストとはなにか
第6章 時限爆弾はいつか目覚める
第7章 何をいまさら
第8章 アスベスト禍の原点を訪ねて
第9章 どこにでもある不滅の物質
終章 親方との一夜
著者等紹介
佐伯一麦[サエキカズミ]
作家。1959年仙台市生まれ。仙台第一高校卒。週刊誌記者、電気工など様々な職に就きながら、84年「木を接ぐ」で海燕新人文学賞。小説に『ショート・サーキット』(野間文芸新人賞、講談社文芸文庫)、『ア・ルース・ボーイ』(三島由紀夫賞、小学館P+D BOOKS)、『遠き山に日は落ちて』(木山捷平賞、集英社文庫)、『鉄塔家族』(大佛次郎賞、朝日文庫)、『ノルゲ』(野間文芸賞、講談社文芸文庫)、『還れぬ家』(毎日芸術賞)、『渡良瀬』(伊藤整文学賞。以上、新潮文庫)、『山海記』(芸術選奨文部科学大臣賞、講談社)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
K T
yoyogi kazuo
doorknob