内容説明
表題作は、熟年男性の友情とその行方を斬新な設定で描いた原爆文学である。被爆者の苦悩が静謐な文章のなかで描かれている。単行本刊行時の作品に併せて「松風」「挨拶」も収録した本文庫は、著者後期の代表的作品集であり、磨き抜かれたことばで、人のあわいを繋ぎとめる清冽な名短篇集である。
著者等紹介
竹西寛子[タケニシヒロコ]
1929年広島市生まれ。早稲田大学文学部卒業。1981年、短篇小説『兵隊宿』により川端康成文学賞を、長篇評論『山川登美子―「明星」の歌人』により毎日芸術賞(86年)を、94年に日本芸術院賞を受賞して、作家、評論家として確乎たる地位を築く。その他に『管絃祭』(女流文学賞)『式子内親王・永福門院』(平林たい子文学賞)『往還の記―日本の古典に思う』(田村俊子賞)『贈答のうた』(野間文芸賞)など著書多数。2012年、文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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