出版社内容情報
青いバラ=この世にないもの。その不可能を実現させようとする人間の飽くなき創造への欲求と、バラという美の存在に魅了され、心酔し、これを庇護するロマンの軌跡。バイオテクノロジーの進展が見せる世界は何色か? “日本のバラの父”との対話を挿入しつつ、バラと人間、科学、それぞれの存在の相克をたどるノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya
21
「青いバラ」と謳われたアプローズの誕生と育種家たちが交配し続けるバラ。美しい「青いバラ」はイメージの中にしかないようです。バラに纏わる沢山のストーリーが綴られている事典のような一冊。心地よい疲労感と共に読み終えた。2015/11/04
シロうさぎ
14
青バラの花言葉は「不可能」。今や遺伝子操作によって作られた青バラの花言葉は「夢かなう」だそうです。不可能とされた青いバラ作成に挑んだ人々の歴史が淡々と描かれていて、考える事、研究する事の楽しさがひしひしと伝わり面白かったかな。「人がバラを征服したのではない。科学がバラをつくるのでもない。バラが人の愛情に応えて我々に近寄ってきたのだ」バラに限らず、全てに通じる意味深い言葉ですね。2015/11/17
tom
8
バラが好きな人にとっては、たまらなく面白い本かもしれない。でも、さしてバラに興味のない私にとっては、けっこうしんどい本だった。ゆいいつ知ったことは、バラに香りがあること。それも、かなり強い香りであること。バラ水とかあることは知っていたけれど、バラの香りというものは知らない。どこかで、バラの香りをかいでみたい。これくらいかな、この本から得たことは。この類の本は、自分に興味がなければ、どれだけ丁寧に取材していても、好奇心が掻き立てられるわけではないということを再確認。2015/10/08
skr-shower
1
薔薇の季節なので。ボリューミィな力作。不可能の代名詞に挑戦。青がどんな青なのか。2024/04/23
まちまち
0
バラの品種のことや栽培の歴史など詳しく分かりました。が、青いバラを作る技術の話をもう少し知りたかったですね。2025/04/24