出版社内容情報
戦争に負けるということは白いことなのだ――.“歴史の記録者”と称される作家,吉村昭.その作品に通底する冷静な歴史観は,自身の戦争体験に源をさかのぼる.執筆のための徹底的な取材・調査で知られる作家が,その筆をかけて我々に問いかけつづけてきたものとは何か.作
内容説明
戦争に負けるということは白いことなのだ―。“歴史の記録者”と称される作家、吉村昭。その作品に通底する冷静な歴史観は、自身の戦争体験に源をさかのぼる。執筆のための徹底的な取材・調査で知られる作家が、その筆をかけて我々に問いかけつづけてきたものとは何か。作家の歴史観の起源に迫るエッセー集。
目次
1 歴史の流れ(記録と小説;白い道;戦争体験期の変質;歴史は押しとどめられない;史実と創作について;昭和・戦争・人間)
2 時代を動かす(隣国アメリカ;時代を動かした訳業;フェートン号事件;紫煙となった辞書;ペリー来航と鯨・石炭;「しいほるとの娘」が生きた時代)
3 人間としての魅力(『彦九郎山河』を書いて;孤然とした生き方;『落日の宴』の主人公;凜とした姿勢;小説家としての興味;『暁の旅人』創作ノート)
4 歴史の町(出島;江戸・東京を散策する;私のふる里、日暮里;致命傷の名;ロシア皇帝と龍;小村寿太郎の椅子;焼失した町の記憶)
著者等紹介
吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年東京都生まれ。作家。1966年『星への旅』で太宰治賞受賞。同年『戦艦武蔵』を発表し、記録文学に新境地を拓く。1973年、同作品、『関東大震災』などにより菊池寛賞受賞。1979年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、1985年『冷い夏、熱い夏』で毎日芸術賞、『破獄』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、1994年『天狗争乱』で大佛次郎賞を受賞。戦史、歴史を扱った作品のほか、短篇小説、エッセイをはじめ多くの著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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