内容説明
秋の夜が落ちて、星が光りはじめたら、わたしは最後の言葉を言おう―二〇世紀黎明のロシアの漆黒の闇を、爆弾を抱えて彷徨するテロリストたちの張り詰めた心情と愛と孤独。社会革命党(エス・エル)戦闘団のテロ指導者サヴィンコフがロープシンの筆名で発表した終末の抒情に富んだ詩的小説は、9・11以後の世界の黙示録である。長編評論「サヴィンコフ=ロープシン論」を付す。
目次
蒼ざめた馬
サヴィンコフ=ロープシン論(川崎浹)
著者等紹介
ロープシン[ロープシン][Ропшин,В.]
1879‐1925年。本名サヴィンコフ。エス・エル戦闘団を指揮して、モスクワ総督プレーヴェ、セルゲイ大公の暗殺に成功。1917年の革命の後、白軍の武装蜂起を指導し、逮捕され投身自殺
川崎浹[カワサキトオル]
1959年早稲田大学大学院(露文学)修了。ロシア文学者。早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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