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岩波現代文庫
芸人 その世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 364p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006020903
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0176

内容説明

著者の「仕事の原点」となった芸人の言行録。日本ではあらゆる芸人が肩身のせまさを克服するために修業を重ね芸を伝えてきたのであり、彼らの貧しさと怒りを受けとめなければならない、と説く。歌舞伎役者、落語家、力士、ストリッパーら日本人のみならず、サラ・ベルナールやチャップリンらの「面白うてやがて悲しき」生涯と横顔が簡潔な筆致で描かれる。

目次

芸人 その奇行
芸人 その噂話
芸人 その下半身
芸人 その言葉
芸人 その環境
芸人 その待遇
芸人 その旦那
芸人 その幕内
芸人 その周辺
芸人 その百年
芸人 その芸談
芸人 その死

著者等紹介

永六輔[エイロクスケ]
1933年東京浅草に生まれる。本名永孝雄。早稲田大学文学部在学中よりラジオ番組や草創期のテレビ番組の構成に携わる。放送作家、作詞家、司会者、語り手、歌手などとして多方面で活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

26
今では梨園の御曹司と持て囃される歌舞伎役者、関取や横綱と親しまれる相撲取り、そして高ステータスのお笑いタレントも、かつては「芸人」という人非人的括り,扱いを受け、日陰者の時代が続いた。それ故に生き様がより面白く、物哀しさがより芸道への生き場を高みに至らしめる姿が、故人となった永六輔氏のデビューした時代には伝聞として、そして業界に残り香が漂っていた。芸人の了見を識る永六輔フォルダーに拾い蒐められたものはアーカイブされ、時代を超えて残る。コンプライアンスの名の下に去勢された現代では、お目に掛かれない突破者達。2017/03/11

gtn

17
劇聖と謳われた九代目團十郎。明治の初め、伊藤博文の宴席に招かれ、末席に座ったその彼に、大達という力士が足の指に杯をはさみ「飲め」と言ったという。当時は、役者も相撲取りも同じ芸人であり、その中でも格差があったことが分かる。隔世の感がある。とまれ、本書といい、戸板康二の「ちょっといい話」といい、よくこれだけ芸人のエピソードを集められたものだと感心する。2020/03/24

qoop

3
紹介される芸人たちの言葉・行動・人生のありさまに、大いに笑い、驚き、感心し、そして感動した。この素晴らしい本を支えるのは、膨大な資料(一覧の凄まじさ!)と、著者ならではの人脈に依った聞き取り。まさに著者にしか書けない一冊。三十数年経って語られた復刻版のあとがきも必読。メディアの流れと芸人の在り方の変化から、時代的には完全に懐旧録でありながら、決してその枠組みでは収まらない本書の意義を改めて感じた。2012/04/27

owawamure

3
すごい出来の本。よそから聞いたり、抜書きだというが、膨大な参考文献のリストともに、永の誠実な感じがよく出ていると思う。芸人には恥ずかしさがないとダメだ、という指摘は現代こそ通用するんじゃなかろうか。2010/12/14

イワハシ

1
1975年文春文庫版にて読了2010/04/02

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