岩波現代文庫<br> 座談会 明治・大正文学史〈2〉

岩波現代文庫
座談会 明治・大正文学史〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006020071
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

テーマごとにゲストを加え,明治の文学と社会の諸問題をめぐり生々しいエピソードをまじえて縦横に論じつくす.本巻は独歩,藤村,花袋,秋声らと「明星」「文学界」をとりあげる.関川夏央解説.

内容説明

新聞・雑誌のあいつぐ創刊のもとに読者層はひろがり、明治文学はここに隆盛期をむかえる。座談会出席者たちの舌鋒は、一葉、晶子をはじめ文学者の実像に深く迫る。数々のエピソードに彩られた出色の文学史。第2巻は「『文学界』から『明星』へ」「明治の社会文学」「国木田独歩と島崎藤村」「田山花袋と徳田秋声」。

目次

『文学界』から『明星』へ
明治の社会文学
国木田独歩と島崎藤村―自然主義文学
田山花袋と徳田秋声―自然主義文学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

14
(本となるについて-柳田泉) 話が自然に進むのがよい。国民生活をよくする。楽しく、高く、正しく、深く、強く、和らいだ、美わしく、調和のある、真実な、まとまったものにする必要がある。(写真解題) 1. 樋口一葉『たけくらべ』 初出原稿。2. 本間久雄『明治文学史』コロタイプ版。3. 朝日新聞紀元二千六百年記念『日本文化史展覧会図録』嘉治隆一氏蔵。(解説-秘蔵資料の公開-関川夏央) ◎『文学史』から『明星』へ。 ゲスト、和田芳恵。2010/03/17

K.H.

9
本巻で主に取り上げられるのは、一葉、独歩、藤村、花袋、秋声。のっけから一葉が処女か非処女かで盛り上がる出席者に鼻白んでしまった。あと藤村のところで、父親(『夜明け前』の半蔵のモデル)が妹と関係を持ったとか持たないとか、今日の目から見るとちと馬鹿ばかしいことにこだわっている。勝本清一郎は大変な博識でかつ貴重な資料を数多く持っているのだが(当たり前のように「これは未発表の原稿ですが」などと言い出す)、なんかこう、類型論に陥ってしまって語りに深みがないというか…。ただ、秋声の小説に登場させられた話は面白かった。2022/11/14

藤月はな(灯れ松明の火)

9
約50年前に座談された文學の変遷についての座談会なのですがちっとも古びていませんし、読みやすかったです。女性作家、樋口一葉に対する当時の文學人の反応自然主義小説の大家、田山花袋と徳田秋声の両者の対比などを時代や文学者の経歴を考慮して語り合っていたのが読みやすい点となっていると思います。2012/04/28

壱萬弐仟縁

6
藤村の位置。地元の人間からすると、把握しておかねば。『人生の風流を懐ふ』では、一神教から多神教へ、小微笑界から大微笑界への解脱という発想をしているようだ(52頁)。1898(明治31)年7月中旬、トルストイの『アンナ・カレーニナ』を学習したようだ(58頁)。藤村は貧乏教師(61頁)。非常勤講師やら学習支援業が継承していることか。98頁~社会文学。勝本氏は、「日本人は自分の思想を、一つのシステムにまで叩き上げていくということがなく」云々(127頁)とされる。自分史は一つの突破口であるが。書けるうちに書こう。2013/04/15

iwasabi47

2
出歯亀の私としては、徳田秋声に描かれた勝本さんの発言だけでも面白いな。2022/04/03

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