出版社内容情報
仏教には本来、社会倫理的な実践が大きな要素として備わっていた。近代的な宗教観のもとで見落とされがちだった、そうした倫理性・社会性の側面が、現代社会の中で再び顕わになりつつある。本書は、サッダルマ(正法)を世に現す生き方の系譜に着目しながら、日本仏教の実践思想を捉え直し、宗派主義の枠を超えた新しい日本仏教史像を提示する試みである。
内容説明
仏教には本来、社会倫理的な実践が大きな要素として備わっていた。近代的な宗教観のもとで見落とされがちだった、そうした倫理性・社会性の側面が、現代社会の中で再び顕わになりつつある。本書は、サッダルマ(正法)を世に現す生き方の系譜に着目しながら、日本仏教の実践思想を捉え直し、宗派主義の枠を超えた新しい日本仏教史像を提示する試みである。
目次
序章 日本仏教を捉え返す
第1章 出家と在家―近代的な仏教理解を超えて
第2章 仏教と国家―正法を具現する社会
第3章 正法と慈悲―仏教倫理の基礎概念
第4章 正法と末法―日本仏教の形成
第5章 正法復興運動の系譜―中世から近世へ
第6章 在家主義仏教と社会性の自覚―近代から現代へ
終章 東日本大震災と仏教の力
補章 近代日本仏教の社会倫理―伝統仏教教団を中心に
著者等紹介
島薗進[シマゾノススム]
1948年生まれ。東京大学名誉教授、大正大学客員教授。宗教学、近代日本宗教史、死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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