出版社内容情報
百年の歴史を誇り、観客を魅了し続ける宝塚歌劇団。その魅力の秘密を掘り下げ、宝塚の新世紀を展望する。
内容説明
産業社会・消費社会の感性を表象するスペクタクルと、そこから剥離するノスタルジアの物語―。モダニズムの時代に誕生し、百年の歴史を誇る宝塚歌劇団は、性差を越え、性愛の枠組みを揺るがすスペクタクルの毒と、日常のなかには求めても得られない希望や愛や信頼の物語とのセットとして独自の進化を遂げた。底本を大幅に増補・改訂したこの岩波現代文庫版は、宝塚から近代日本の演劇史を鮮やかに浮かび上がらせる野心的試みである。
目次
プロローグ “宝塚”で読む近代
第1章 宝塚歌劇誕生―博覧会の時代
第2章 「清く、正しく、美しく」の成立
第3章 モダニズムとノスタルジア
第4章 女を演じる女・男を演じる女―舞台表現とジェンダー
第5章 変貌する物語―宝塚の戦争と平和
第6章 宝塚の新世紀のために
コロナ禍の宝塚歌劇日記―岩波現代文庫版エピローグ
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- 「証言」日中映画興亡史