岩波現代文庫
医学者は公害事件で何をしてきたのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006003111
  • NDC分類 498.12
  • Cコード C0136

出版社内容情報

「原因物質が究明されないかぎり因果関係があるとは言えない」.水俣病など公害事件や薬害事件において無数の被害者を,学者はデータに基づかない非科学的な論理で切り捨ててきた.多額の研究費の支給を受けた学者の発言や行動とそれを生んだ学界構造と官僚機構を,多数の資料や記録をもとに検証した単行本に,その後の情報も加えた改訂版.

内容説明

「原因物質が究明されないかぎり因果関係があるとは言えない」。水俣病など公害事件や薬害事件において無数の被害者を、学者はデータに基づかない非科学的な論理で切り捨ててきた。多額の研究費の支給を受けた学者の発言や行動とそれを生んだ学界構造と官僚機構を、多数の資料や記録をもとに検証した単行本に、その後の情報も加えた改訂版。

目次

1 疫学とはどういう学問か
2 疫学から考える水俣病―なぜ悲劇は拡大したのか(食中毒事件処理をせず;認定問題と昭和五二年判断条件;昭和六〇年医学専門家会議;平成三年中公審答申と和解;国の代弁をする学者による学説を検証する;繰り返される悲劇)
3 必要な制度の見直し(政策と学者;学者製造機構としての医局;学者と官僚;ささやかな対策)

著者等紹介

津田敏秀[ツダトシヒデ]
1958年生まれ。岡山大学医学部医学研究科修了。医師・医学博士。現在、岡山大学大学院環境生命科学研究科教授。疫学、環境医学、因果推論、臨床疫学、食品保健、産業保健を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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佐島楓

77
水俣病の患者がなぜ「認定」されなければいけないのかという問題は、私も疑問に感じていた。原因が自然発生したものではない点が問題を難しいものにしているのだろう、とは思っていた。水俣病についてのテレビ番組は視聴したことはあるのだが、書籍にほとんど当たっていないことに気づかされる。いずれいろいろと読んでみたい。2020/01/22

sasha

10
水俣病を主なテーマとして御用学者はいかにして生まれ、いかに彼らの転換する論が被害者を切り捨てて来たかを詳細に綴っている。あまりにも鋭すぎて個人攻撃か?と思わぬでもないが、水俣病を食中毒事件として捉えれば被害の拡大も防げたし、多くの被害者を救済できたとの話は目から鱗。行政側が頼りにした所謂「専門家」より、水俣病であれば亡くなった原田正純氏だと思うんだよな。でも、患者側に立った学者は専門家って認めないんだよな、行政は。2018/08/11

Michael S.

6
この本を読むまで「水俣病は大量の患者が発生した公害事件で国と企業の賠償責任をめぐって患者認定に関して裁判で長期間係争中である」程度の漠然とした知識しかなかった.反省している.この本は,食中毒事件として食品衛生法で対応すればこれ程多くの被害者が出なかったことや医学者がポストや研究助成金に束縛されて水俣病の診療もしたこともないのに専門家として政府の御用学者となり学問的に間違ったおかしな患者認定基準で被害者を切り捨て,指摘されても決して誤りを認めない様子が書かれている.医学を志す学徒は必読. 2021/11/21

k.kishida

4
本書は水俣病問題において行政お抱えの医者(医学者)、法学者らがいかに被害者を見捨てて行政側の都合のよい言説を振りまいていたかを明らかにした一冊である。本書を読めばなんとか審議会やら諮問委員会の専門家と称する学者の話をまともに信用してはいけないことがよくわかる。さて、新型コロナウイルスに国民が苦しんでいる現在、専門家会議だか分科会だかの感染症の専門家、権威と呼ばれている学者たちの発言やら提言やらというものにも十分注意しなければならない。2020/07/16

てぬてぬ

1
ちょっとにわかには信じ難い本だった。これが本当だとしたら、正直暗澹たる思いがする。 しばしば国の対応や原因毒物が話題になる「水俣病」だが、この問題を巡る裁判や政策決定において、”水俣病の専門家”である医学者たちが何を行ってきたのかはあまり話題にされない。当時熊本大学の助教授であった衛藤氏の『病理学の教科書に載っている図を裏表反転させて水俣病患者の解剖所見として国の報告書に記載する』という所業に関しては空いた口がふさがらなかった。2020/04/11

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