内容説明
漢語は中国から伝わって日本語となった漢字音からなる語だが、意味や用法が中国語とずれたものが少なくない。日本語では体感に基づく具体的で個人的な「世間語」と抽象的で人類や国家などに関わる「世界語」を明確に区別するが、中国語ではそれが曖昧である。日本語と中国語の意味、用法のずれを探究し、日中両国の文化の違いに説き及ぶ。
目次
序章 二つの領域
第1章 中国人がみる日本語、日本人がみる中国語
第2章 気ままな線引きと分類
第3章 漢語と現代中国語
第4章 ずれの背景
第5章 世界と世間
著者等紹介
中川正之[ナカガワマサユキ]
1945年広島県尾道市に生まれる。73年大阪外国語大学大学院修士課程修了。広島大学総合科学部助教授、神戸大学国際文化学部教授を経て、立命館大学特別招聘教授、神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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霹靂火 雷公
1
和製漢語と現代中国語の対比が面白そうだったので拝読。個人的には、やや中国語寄りの感性もあるので、両方に共感しながら読み進めることができた。漢籍の邦訳作業をしていると、古文(古代中国語)から生活感が抜け落ちて輸入され、変質された様子を再認識できて、興味深かった。2015/04/08
Rieko
0
中国由来の日本語である漢語と現代中国語を比較対照して考察する本。中国語の初級を終えた人なら興味深く読めると思う。語彙を「世界語」と「世間語」に分けて、日中で使われ方の違いを考えるところなど面白かった。2014/07/14
耄碌先生
0
★★★☆☆70点2024/10/18
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