岩波現代文庫
ルソー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002664
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C0130

出版社内容情報

フランス革命に多大な影響を与えた思想家ジャン-ジャック・ルソー(1712─1778)は,文明批判,歴史哲学,経済理論,教育理論,政治理論,宗教思想,音楽ときわめて多岐におよぶ分野で文筆活動をおこなった.その人と生涯,思想の全体像を政治思想の泰斗が一般向けに平易に語る本書は,ルソー入門の決定版である.[解説=吉岡知哉]

内容説明

フランス革命に多大な影響を与えた思想家ジャン‐ジャック・ルソー(一九一二‐七八)は、文明批判、歴史哲学、経済理論、教育理論、政治理論、宗教思想、音楽ときわめて多岐におよぶ分野で文筆活動をおこなった。その人と生涯、思想の全体像を政治思想の泰斗が一般向けに平易に語る本書は、ルソー入門の決定版である。付論として「文明の現在―ルソーに引照して」を併載。

目次

1 思想家ルソー(ルソーの影響力;思想の特質;わたくしのルソー研究)
2 ルソーの人と生涯(幼少年時代;依存時代;思想的立場の確立;田園生活;著作活動と迫害;無実の訴え)
3 ルソーの著作(文明批判;秩序と徳性―『新エロイーズ』の世界;人間の教育―『エミール』の世界;公民の共同体―『社会契約論』の世界)
付論 文明の現在―ルソーに引照して

著者等紹介

福田歓一[フクダカンイチ]
1923‐2007年。東京大学法学部教授、明治学院大学学長を歴任。東京大学名誉教授。政治哲学。政治学史の深い学識をもって現実政治を批判的・原理的に考察した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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翔亀

20
政治思想史の泰斗(丸山真男とともに南原繁の弟子)による評伝。近代政治思想が専門なのでルソーはその中核のはずだが、「もっとも割り切れず扱い残したところが多い」ので、「途方もない仕事の幅の広い人(アカデミックの対極)」の全体像を描こうとしたという。そのため伝記部分にも力が入る。全く正規の教育を受けず仏・伊各地をアルバイト(と多くの夫人の援助)で放浪しながら、音楽家/小説家/文筆家として一人立ちするも、何度となく再発する持病による死の宣告、発禁逮捕逃亡で安住の地なく各地転々とする中で生成された文明批判。↓2014/03/21

壱萬参仟縁

10
1986年初出。午前は写譜、午後はメモ持ち散歩(66頁)。付論では木曽の村の村長と、話をしたらしい(258ページ)。当時の子どもとしてはだめだな。アケビ、桑の実はオヤジ世代だけか。2013/07/18

柳田

7
さーっと読んだ。教育論『エミール』は、やはり自然的な状態を賛美していて、貧乏人は教育なくしても育つから教育はいらない、とすごいことをいう。ルソーは人為・文明なるものを一貫して批判しているわけだが、どこまでが人為で、どこまでが自然とみなしたのか、というのは著作にあたって調べたいところ。エミールに本を読ませたりもしているし、『新エロイーズ』も、葛藤しつつも小説の形で書いており、一見するとそれって人為じゃん、文化じゃん、という気はする。伝記と、各著作の解説とが整然とまとまっているから、手元にあるとありがたい。2018/02/25

プリン

5
政治思想の大家が、ルソーの生涯を中心にその代表作を解説してくれた著作。前半は実に読みやすく、ルソーの人となりを理解することができましたが、後半の著作解説になると途端に難易度が増します。後半は半分も理解できませんでした。これからもう一回読みます。それにしても、ルソーってこんなにユニークな人なのかぁ。2012/10/07

politics

4
小著ながら「学問芸術論」から「社会契約論」までを辿りながらルソーの思想がいかに形成・発展していったのかを明らかしてくれる良書。また著者は一般に政治思想分野では取り扱われない小説「新エロイーズ」、教育論「エミール」にも分析の手を回しており、この辺りが特に興味深かった。2020/09/25

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