内容説明
戦前の人気政治家は、戦争の時代にいかなるリーダーシップを発揮したのか。三度も宰相を務めながら、なぜ日本を破局の淵から救えなかったのか。近衛の栄光と挫折を、教養主義とポピュリズムとの連関から究明し、大衆社会状況下のマスメディアのイメージ戦略に注目して考察した待望の書き下ろし。岩波現代文庫オリジナル版。
目次
はじめに 近衛文麿の「悲劇」とは何か
誕生と学習院
一高と教養主義
京都大学「白川パーティ」
「英米本位の平和主義を排す」とパリ講和会議随員
貴族院議員としての活動1―「左傾化する貴族たち」
貴族院議員としての活動2―二大政党対立時代と「グレーの風格」
貴族院副議長・議長―満州事変、五・一五事件
訪米と近衛ファミリー
二・二六事件前後
第一次近衛内閣の展開―盧溝橋事件から「東亜新秩序声明」まで
枢密院議長―平沼・阿部・米内内閣期
第二次近衛内閣―三国同盟から松岡洋右外相との確執まで
第三次近衛内閣―南部仏印進駐・頂上会談構想・九月六日御前会議
太平洋戦争下の近衛
東条内閣打倒工作と「近衛上奏文」
戦後の近衛―東久迩宮内閣・マッカーサーと新憲法・戦犯指名と自殺
著者等紹介
筒井清忠[ツツイキヨタダ]
1948年大分県生まれ。京都大学文学部卒業。同大学院博士課程修了。日本近現代史・歴史社会学・日本文化論。奈良女子大学助教授、京都大学教授等を経て、帝京大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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