岩波現代文庫
カントの自我論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 343,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001841
  • NDC分類 134.2
  • Cコード C0110

内容説明

「私」とは何か―こうした切実な問いを抱える人が、カント『純粋理性批判』をひとりで読みとき、ごまかさずに考えるための手引き。「私」という素朴な実感から遡り、世界のあらゆることを構成する能力をもつ「自我」という迷宮の構造を一つひとつ明らかにしていくカントと共に哲学する。

目次

序章 世界は私の表象である
第1章 私は思惟する
第2章 私は存在す
第3章 私は自己を知る
第4章 私は個人史をもつ
終章 私の表象の限界とその「そと」
附録―カントとの三七年

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合科学部修了。哲学博士。電気通信大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Happy Like a Honeybee

9
私の現存在は私が構成するのではなく、私に与えられる。いまが私に現存在とともに与えられることこそ、物自体を消去できない理由である。 カント哲学について市民講座向けの内容を書籍化した一冊。 どんなに苦悩しようとも、いつか肉体は滅びていく。 各人が持ちうる個性や思想も、自然の流れと一体化する日がやってくる。 巻末の中島氏とカントの関わりは秀逸だ。2018/05/24

hitotoseno

5
当代随一のカント学者が書いた一人でカントを読めるようになるための本。それゆえ論点もいかに自我が世界を認識するか、そもそも自我はいかに成り立つかというものに終始し、最終的には身体論の次元まで移るので大分現代化されたカントと言える。途中でハイデガーのカント解釈を批判しているが、ハイデガーを裏口から輸入しているような部分も見受けられる。2016/05/04

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