内容説明
「畸人」とは何か。『荘子』や伴蒿蹊『近世畸人伝』などに見え、変人、真人、俗に居て俗に染まぬ賢者などと解釈されるこの語の意味は広い。著者は宝暦前後に生きた文人を「畸人」の名でとらえ、「雅」と「俗」を併せ持って独自の個性を発揮しながらも微妙に連動していた彼らの生涯を追うことによって、十八世紀こそが江戸文化の最盛期であるという独自の文化史観を提示する。
目次
自堕落先生(出会い;臍人の説 ほか)
井上蘭台(文人;生涯 ほか)
佚山道人黙隠(浪華の佚民;宝暦十年まで ほか)
金龍道人敬雄(釈迦法中の無頼僧;京洛随一の名声 ほか)
沢田東江(出生;柳橋の美少年 ほか)
著者等紹介
中野三敏[ナカノミツトシ]
1935年福岡県生まれ。59年早稲田大学第二文学部卒業。64年同大学院文学研究科修士課程修了。近世文学専攻。九州大学教授を経て現在福岡大学教授
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