出版社内容情報
沖縄の島々に伝わる歌謡には,信仰や生活など沖縄の世界観が盛り込まれている.これらを既成学問の枠にとらわれることなく把握しようとした「沖縄学」の流れと成果を,自身の人生やフィールドノートを交えつつ語る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
5
「沖縄学」という学問分野が、具体的に何を示すのかは不明な点はあるが、琉球・沖縄の歴史・文化などを一つの体系として学び、史料を残してきた先人たちの足跡をまとめた労作。伊波普猷を先頭にした先人たちの熱意を、著者がどのように受け取ってきたのかが綴られる。その熱意は、今日の沖縄出身の若手研究者引き継がれていることを思うと、私の中にも熱いものがこみ上げてくる思いだ。第4章「フィールドノートから」も読み応えあり。来月訪問予定の八重山諸島に向けてモチベーションが高まった。2024/06/17
Schuhschnabel
4
筆者と沖縄学との関係と、沖縄学の学問史について書かれた本。学問史としては優れていると思うが、やや内輪ネタに走っているところもあったりする。沖縄について知りたい人はまず同じ著者の『沖縄の歴史と文化』(中公新書)を読むべきだと思う。ただ、柳田國男のこぼれ話的な部分は笑えた。2017/03/07
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