出版社内容情報
街並みは,人々が歴史のなかでつくりあげ,風土とのかかわりのなかで成立した.世界各地の街並みを比較し,建築や空間を理論的に考察する.美しい街並みをつくる創造的手法を具体的に提案した,街づくりの基本文献.
内容説明
都市と建築の中間に位置する「街並み」は、そこに住みついた人々が歴史のなかでつくりあげ、風土と人間のかかわりのなかで成立した。世界各地の都市の街並みを建築家の眼で仔細に見つめ、都市構造や建築・空間について理論的に考察する。人間のための美しい街並みをつくる創造的手法を具体的に提案した街並みづくりの基本文献。
目次
1 建築の空間領域(内部と外部;壁の意義 ほか)
2 街並みの構成(街路と建築との関係;街路の構成 ほか)
3 空間に関するいくつかの考察(小さな空間の価値;夜景―「図」と「地」の逆転 ほか)
4 世界の街並みの分析(いくつかの問題点;パディントンのテラス・ハウスと京都の町家 ほか)
5 結び
著者等紹介
芦原義信[アシハラヨシノブ]
1918年東京生まれ。’42年東京大学建築学科卒業。’53年ハーバード大学大学院修了。東京大学名誉教授、武蔵野美術大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
32
靴を脱いで家の中に入ることが建築や街並みにまで強く影響を与える、D/H幅と高さの比率、入り隅みの空間など本書から学ぶところは多い。建築論とズレるが、マセラティでローマからブーリア地方のアルベロベロを訪ねるシーンは憧れる風景である。2018/04/23
koromo
9
ゼミの課題本。建築専攻ではないので少し難しかったけれど、写真と図がたくさんあって助けられた。学んでいる”観光まちづくり”に繋がるところもあり、読んでいて興味深く楽しかったです!2013/05/20
センケイ (線形)
8
靴を脱ぐことが"外"と"内"の意識に与える影響に始まり、公園や家の構えの価値を「街」に開いていくにはどうするか、刺激に満ちた文が続く。計画都市の場合はどうか、乾燥した気候ではどうかといった、条件に即したユースケースもまた広く扱われ、興味を惹かれる。日本に関して言えば、柱を主体とした開かれた作り、昼の障子のある部屋についての記述に感化された。それ以外については日本が少しこき下ろされている感もなくはない。しかし、通りに面してもう少し公園の内部が見えても良いのでは、といった提案のいくつかにはかなり魅力を感じた。2019/06/27
ヒュンフ
5
全五章からなりイタリアを主とした西洋の街並みと日本の街並みを比較している。 靴を脱ぐ事による内部と外部の分け方、床重視の日本では内部の拡充にひきかえに外部への無関心。壁重視の西洋では正面性と左右対称性と街並みの景観へと話が進んで行く。 イタリアでは壁の中を内部とし、壁の中で街並みが育って行く。 作中では街並みだけで終わっているが公共意識、政治参加意識にまで話を進める事ができそうである。 街だけでなく各国の部屋や内装を比較してみた本も読んでみたい。2020/05/28
chang_ume
5
街並み美の認知面に着目した内容。「地」と「図」の反転可能性から建物と敷地・道路の関係を読み解く。そこから空隙のしきい値というか、近代ニュータウンが備える「地」の弱さが浮き彫りに。著者自体は遠近法視点からの強い操作性を発揮するモダニストでしょうが(著者のプラン通りに都市再開発すれば街並みは粉々に破壊されるでしょう)、それでもなおコルビュジェ的人工空間への危機感を表明せざるを得ないところに興趣を覚えました。その他、道幅/建物高比など、本書が提示する個別の視点を分解して援用する限りにおいては有用な内容かなと。2018/02/22
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