出版社内容情報
実際の活動から問題点を抽出し
内容説明
自分がしたい運動や文化活動を思う存分楽しめるのが、本来の部活のあり方!でも実際には長時間練習、勝利至上主義、理不尽な指導が幅を利かせ、生徒も先生も追い込まれている。そんな日々の活動から問題点をあぶり出し、今の時代にフィットする、未来にも続くあり方を様々な改革例とともに提案する。「部活の参考書」となる一冊。
目次
序章 楽しくない部活はありえない
1章 部活解体新書―おとなが教えてくれない部活の本当の形
2章 部活維新のススメ―部活の主役はあなたです
3章 部活お悩み相談所―部活博士と金髪学者が答えます
4章 動き出した部活改革
終章 みんながハッピーな部活を目指して
著者等紹介
中澤篤史[ナカザワアツシ]
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学スポーツ科学学術院准教授。博士(教育学、東京大学)。専門はスポーツ社会学
内田良[ウチダリョウ]
1976年、福井県生まれ。名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。博士(教育学)。専門は教育社会学。ヤフーオーサーアワード2015受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Riopapa
8
20年以上前に勤めていた学校で,ある運動部の顧問をしていて,大会で勝つことを目指すチームと,健康増進を目指すチームに分けたことがあった。結局,大会を目指す子たちがモチベーションが下がると言って,もう一方を否定したために,うまくいかなかったが,この本を読んでみると,悪い考えではなかったなと感じた。「ゆる部活」の考え方がもっと浸透してくれるといいなと思う。2020/03/05
かもすぱ
8
いわゆる「ブラック部活」脱却のための指南書。ブラックになりがちなすべての社会に対抗するエッセンスがこの本には含まれている。学習指導要領から見た部活動そのものの意義や、内申点との関係、勝利至上主義、長時間練習、人間関係に対する一連の回答を持っている。指導者側の長時間勤務などの待遇にも言及している。自分も中学生とか高校生の頃に読みたかったと思わされる一冊。賀茂川氏の挿絵も良い。2019/12/31
ta_chanko
4
誰のための、何のための部活動なのか。今、改めて考え直す時期にきている。いろんな形があって良いし、生徒・教員の過度な負担になることは避けなければならない。素人の教員が抱え込むのではなく、専門の指導員や地域の人々など、さまざまな人達が子どもたちをサポートする仕組みをつくっていく必要がある。また、主体となる子どもたちに自律的な活動を考えさせることも大切。休みの日を終日、練習や練習試合に費やすのはやり過ぎ。2019/09/24
左手爆弾
3
そもそも部活は学習指導要領上、「やってもやらなくてもいいもの」である。仮に部活動をやらなくても、途中で辞めてしまっても、それが内申書などに書かれることはありえない。部活をどんな風に運営したいかは、生徒たちが自ら決めることが大切。部活動を外部指導者に頼むと、年間300万円かかるとの試算がある(=教員のタダ働き)。週のスポーツ時間は16時間以内が望ましく、それ以上はケガする可能性が高まる。「軽運動部」のような新たな部活を作る学校も現れてきている。2024/01/22
Hachi_bee
3
@naka_AT_sushi 氏と @RyoUchida_RIRIS 氏の共著。 本当に生徒に力を付けたいと思っている顧問は必読。 DEPORTAREは本書で初めて知りました。→ https://sports.go.jp/special/policy/meaning-of-sport-and-deportare.html ゆる部活には以前から注目しています。どの中高にもできたらよいと思います。2020/01/08