出版社内容情報
長く読み継がれてきた古今東西の作品を紹介。古典は今を生きる私たちに何を語りかけてくれるでしょうか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとうしん
12
東西の古典をその分野の研究者が紹介するという趣旨だが、知名度のある『古事記』『論語』『老子』よりも、中村元による和訳がわかりやすすぎて批判されたという『真理のことば(ダンマパダ)』、挿話の中に挿話が入るという形式が現代インド人のおしゃべりにそっくりという『ヒトーパデーシャ』、書物の形態から説き起こす『トーラー』、ソクラテスやデカルトへの批判の比重が大きい『ゴルギアス』『方法序説』の紹介のしかたが興味を引くものになっている。2018/06/28
Yohei
10
読みやすく、面白かったです。なにより著者陣の愛が伝わってきました。ただ、おそらく高校生用。2019/04/26
joyjoy
7
古事記/論語/老子/真理のことば/ヒトーパデーシャ/トーラー/ゴルギアス/方法序説についてそれぞれの専門家が紹介。「真理のことば(ダンマパダ)」の章、スリランカのジャヤワルデネ氏のエピソードや、バーリ語sukha(スッカ)とは心が安らかで楽しいスカッとした状態、などが印象深かった。が、まえがきが一番面白かったかも。引用されているホイジンガ「ホモ・ルーデンス」、小泉信三「読書論」、池田亀鑑「古典学入門」からの言葉も魅力的で、これらの本も読んでみたくなった。それにしても多くの研究者の功績あっての古典!と知る。2022/08/22
ひよピパパ
6
世界中の名著の中から日本・中国・インド・ユダヤ・ギリシア・フランスの思想的古典作品を紹介した書。中でも個人的に特に興味深かったのはインドに伝わる処世の教え『ヒトーパデーシャ』。動物を主人公にした寓話によって、人間社会の愚かさ、滑稽さを描いているという。古代人が人間社会を鋭く捉えるさまが見て取れ、読んでみたいなと思った。2020/01/01
乱読家 護る会支持!
5
「古典とは、文学、音楽、美術、演劇、伝統芸能、演芸、生活文化その他の文化芸術、学術又は思想の分野における古来の文化的所産であって、我が国において創造され、又は継承され、国民に多くの恵沢をもたらすものとして、優れた価値を有するもの」らしい。 2018/12/04