岩波ジュニア新書<br> 財政から読みとく日本社会―君たちの未来のために

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岩波ジュニア新書
財政から読みとく日本社会―君たちの未来のために

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005008483
  • NDC分類 K342
  • Cコード C0233

出版社内容情報

なぜ社会保障は高齢者向けの支出が中心なのか、なぜ公共投資が多いのか、教育費の私的負担がなぜ多いのか、税の負担をなぜ重く感じるのか…、財政の7つの特徴をわかりやすく説明しながらこれからの日本社会のありかたを考えます。弱者を生み出さず、誰もが幸せに生きられる社会への道筋を提案します。

内容説明

日本ではなぜ教育にお金がかかるのだろう、なぜ働く人への社会保障は少ないのだろう、どうしてこんなに税金がいやなんだろう…、財政のなりたちをわかりやすく解説し、新しい社会への選択肢を考えます。弱者を生まず、誰もが安心してくらせる社会をつくるためにできることは?いまを生き、未来を変える君たちへのメッセージ。

目次

第1章 財政のレンズをとおして社会を透視しよう
第2章 小さな政府はどのようにつくられたか
第3章 成長しなければ不安になる社会
第4章 公共投資にたよった日本社会の限界
第5章 柔軟で厚みのある社会をささえる教育
第6章 税の痛みが大きな社会をつくりかえる
第7章 「君たち」が「君たちの次の世代」とつながるために

著者等紹介

井手英策[イデエイサク]
1972年生まれ。2000年、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。日本銀行金融研究所、東北学院大学、横浜国立大学を経て、慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政社会学、財政金融史。著書『経済の時代の終焉』(岩波書店、2015年大佛次郎論壇賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k5

28
財政がマイブーム。現在の社会保障費は高齢者向け中心で、教育をはじめとする若い世代への支出は他のOECD加盟国としても少ない、だから増税を前提に誰もが受けられる公共サービスの充実で格差を圧縮すべきだ、という考え方は現役世代の私の耳に快いですし、「勤労」を重んじる日本のバイアスがこれを防いできた、という主張も納得。よい本です。ただ、よく考えると財務省の都合の良い話でもあり、現下の状況でも誰も増税で補償をまかなうと言わないので、一回眉に唾つけて逆方向の本も読んでみないと、と思ってます。2020/04/11

横浜中華街2024

15
ジュニア新書ながら大人が読んでも十分勉強になる内容。 「日本経済の成長のカギは技術革新に支えられた生産性の上昇にあるわけです。・・ところが・・公的な教育支出はいまだに先進国最低のレベルです。それだけではありません。技術革新を支えるのは基礎研究です。基礎研究の4分の3以上が大学や政府機関で行われていますが、日本の大学・政府機関による研究開発投資は先進国で下から2番目というのが現状です。財政の中で教育の地位を高めていくことは、人間の権利、そして経済の未来、いずれにとってもとても大切なことだと言えるでしょう。」2021/11/02

魚京童!

15
お金を貯め込んでいる。使わないからダメなんだって。使ったら、使い続けるしかないのに。どうしたいんだろうね。それで満足なのかな。どこまでも、どこまでも使っていく。右肩上がりの成長。それは幸福なのかな。人間の目的が永続性であるのなら、適者生存であるのか、個人の幸福の最大化、あるいは…。いろんな人が集まっててんやわんやだよね。全部グーグルに任せればいいと思う。それで信じる未来が完成する。考えない自由を獲得する。チャーミンのわれらに通じている気がしてしょうがない。あるときに吹っ切れてしまうのかもしれない。それって2020/08/09

じんべえざめ

9
著者のこの国を想う気持ちが溢れている。読み応えのある1冊。良書。小田原市の事例は示唆に富んでいる。2020/07/29

paumi

9
良書!確実に良書!出版年が今年なので新しい情報·情勢で財政を読み解いている。「財政の仕組みがわかる本」も同レーベルにあるが、こちらのほうがもっと噛み砕いてわかりやすく書かれている。両方とも読むことをおすすめしたい。教育の重要性について書かれているが、これは教育格差を感じる私にとって痛いほどわかる内容だった。恐らく政府はこの状況を改善する気はないのだろう。外圧でもなんでもいいからもっと暮らしやすく、生きやすい社会に変えてほしい!2017/11/28

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