出版社内容情報
ヒトによる適度で多様な自然の利用と管理によって維持され,多様な生きものたちを育んできた豊かな「さとやま」.なぜいま消滅の危機にさられているのでしょう.古代遺跡や万葉集をたどりながら人類誕生からその成立の過程を考え,再生の試みを紹介.さとやまの現在・過去・未来を描きます.美しいカラー口絵を掲載.
内容説明
かつては身近だった草花や昆虫たちが、いま絶滅しようとしています。彼らのすみかだった「さとやま」とは、ヒトの節度ある自然の利用や管理によってつくられた、水田やため池、茅場や雑木林などがパッチワークのような模様を生む、変化に富んだ半自然です。衰退の危機にあるさとやまの歴史や価値をさまざまな角度から描き、再生の道を考えます。
目次
序章 サクラソウから見たさとやまの変化(サクラソウに惹かれて;サクラソウから保全生態学へ ほか)
第1章 ヒトの歴史とさとやまの成立(ヒトの誕生と人類;ヒトの移動と植生 ほか)
第2章 「さとやま」の生物多様性と生態系模様(「さとやま」とは;さとやまの「ヤマ」 ほか)
第3章 地球規模の生物多様性とさとやまの危機(「人間中心世」とヒトの持続可能性;人為活動と富栄養化 ほか)
第4章 さとやまの再生―持続可能な地域社会にむけて(COP10とSATOYAMAイニシアティブ;さとやまのもつ現代的な価値 ほか)
著者等紹介
鷲谷いづみ[ワシタニイズミ]
1950年東京生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科教授。日本学術会議会員。専門は生態学・保全生態学。現在は、生物多様性保全に関する幅広い研究をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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