出版社内容情報
豆腐や打ち上げ花火,茶碗の湯など身のまわりのものや,映画「2001年宇宙の旅」やトーマス・マンの小説を科学の目で見ると,そこに現れたのは…! 自然科学による知的エンターテインメントをお楽しみください.
内容説明
日常生活にある楽しみが、自然の奥深い姿を語りかけてくることがあります。手品、豆腐、花火、映画、小説などを素材に、原子の世界から宇宙まで、過去から未来まで、あなたを思いもよらない広い世界に案内します。自然科学者が感動した「自然の驚異」を語る7話。科学が心を豊かにすることを実感するでしょう。
目次
第1話 奇術の楽しみ
第2話 豆腐が語る創世記
第3話 花火からビッグバン
第4話 「2001年宇宙の旅」の謎を解く
第5話 生態系の運命
第6話 アドリア海に落ちた涙
第7話 茶碗の湯に地球をみる
著者等紹介
木村龍治[キムラリュウジ]
1941年東京生まれ。1967年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。東京大学海洋研究所教授を経て、現在、放送大学客員教授。初代気象予報士会会長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
15
ジュニア向けに書いてあるんでしょうけど、文系脳の僕にはちょっと合わなかった。。2020/04/01
tetuneco
9
若き日にこの本に出会っていたら、今頃私は科学者になっていたのかも。2011/06/08
白義
7
自由奔放な筆で自然科学の楽しさを雄大なスケールで描く好エッセイ集。豆腐作りから日本神話、可能世界と雲や雪の形態形成を論じたり、花火と視差の話から現代宇宙論の黎明に繋げて見せる魔法のような語り口にとても魅力を感じる。瓢箪からコマと言っているが、極微から極大まで凄く視野の広い瓢箪、コマだ。自然科学以外の教養も凄まじい。聖人伝からトーマス・マンに、作中の奇妙なエピソードから深海の生態系と文面からはどう話が進むのか想像もつかないだろう。科学者の探求心と柔軟な教養が無理なく融合した名著2011/12/29
の
5
アドリア海の涙がどのくらいで日本の湾岸まで到達するのか、など、楽しみながら勉強にもなる本。私でもわかる程度の難易度。2018/05/02
SAKU
3
著者がいう「瓢箪から駒」の7話。花火、豆腐、手品、2001年宇宙の旅など、なんでいきなり?というテーマから自然科学の話にいつの間にか引き込まれている。堅苦しさはなく、ジュニア新書と言いつつも、大人も楽しめる一冊だ。2020/09/19