出版社内容情報
ことばや数を覚え,お絵かきも大好きなアイ――彼女は私たちに,チンパンジーの側から見た世界をことばを通じて教えてくれる.石を道具に,ヤシの種を器用に割って食べるジレ――アフリカの森には,文化や社会的絆を保って暮らす野生のなかまたちがいる.私たちの隣人チンパンジーの世界をたずね,彼らの心をのぞいてみよう.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおた
10
動物に心はあるのか、だとしたら人とは何が異なるのか。京都大学霊長類研究所といえばアイちゃんとつきものになるくらい有名な研究。それをリードした著者のジュニア文庫ではあるけれども代表作といっていいのではないか。数々の実験の中でも、絵本のいたずらがき実験のところではほとんどが福音館書店のベストセラーで、人間にとっての名作をチンパンジーがどう受け取るか興味深い。知性と心の結びつきについて人間ではないところからアプローチすることで、人間が見えてくる。必読。
のん@絵本童話専門
1
有名なチンパンジーアイの実験研究と、野生のチンパンジー観察について書かれている。アイの研究者だけあって、野生のチンパンジーの観察も、生態を調べるというより実験的検証が多い。私はその部分よりも、少なかったけれど生態の部分を面白く読んだ!2024/02/08
ヒコ。
0
京大霊長類研の著者が見たチンパンジーにおける道具の発明と伝搬に関する考察2013/08/18
トーテムポールさん
0
ちんぱんじん なので全編通して、頭でも匹でも無くチンパンジーは何人で数えてる。チンパンジーの知性や文化に関する研究の本。図形文字を覚えさせ、それによってコミュニケーションをとることで、彼らの見ている世界を直接本人に聞いてしまおうという壮大なお話し。ヒトと彼らの知性に境界があるとすれば、メタの思考が出来るかどうからしい、それ以外は、ちんぱんじん。2019/04/28