出版社内容情報
AIと共に生きるなかで、私たちは自己の再定義と社会の再設計を迫られている。AIが知の領域に組み込まれるなかで、仕事や教育のあり方はどのように変化し、経済や文化の枠組みはいかに再編されるのか。そしてヒトという存在の何が変わり、何が変わらないのか。AIが前提となる時代の見取り図を第一人者が提示する。
【目次】
はじめに
第Ⅰ部 ヒト以外の知能
第1章 学習する計算機
学習する計算機と、説明できなくなった人間
理解する前に答えがある世界へ
第2章 学習とは何か
模倣する学習から、試行錯誤する学習へ
なぜ人は「理解していないもの」に従うのか
わからないものに判断を委ねるとはどういうことか
理解を前提とした判断の限界
コラム 学習の三つの基本形
第3章 AIは断片的な世界で学習する
断片的な学習がもたらす強さ
連続性を持たない学習の限界
AIは表面的にしかわかっていない
世界の厚みを持った人の学習
コラム 大規模言語モデルの学習
第4章 AIは継続学習が苦手
分散表現が生む「記憶の干渉」
破滅的忘却
AIは忘れながら覚え直している
反復によって成立する学習
第5章 なぜヒトは少ない経験から学べるのか
生存戦略としての「その場学習」
多次元的で高密度な学習
記憶の固定化と干渉の回避
抽象化という圧縮装置
第6章 抽象化の力と副作用
カテゴリ化
因果を見出したいという欲求
抽象化や因果推論が生む誤りと迷信
抽象化と偏見
人とAIの抽象化の違い
抽象化は知能の加速装置であり、不安定化要因でもある
第7章 究極の抽象化である言語
個人を超える学習
曖昧さの強さ
離散化とコピー可能性
無限の表現力
AIが言語を扱うということ
さまざまな情報をつなぐハブとしての言語
第8章 AIは理解しているか
言語の理解と世界の理解
理解を構成する五つの観点
AIは五つの理解をすでに高い水準で実現している
コラム 文脈内学習
第Ⅱ部 ヒトの知能――AIとの対比からみる特徴
第9章 個別性と多様性――同じ世界でも、異なる世界にいる
評価軸の違いからの個別性
多様性は探索のための設計原理である
AIとの対比――評価軸の固定という制約
第10章 文化――個人を超えて学ぶ仕組み
文化がもたらす集団学習
評価軸の外部化
文化を持たないAIとの対比
第11章 死と有限性――不可逆な有限性が知能を形づくる
不可逆性が選択を生む
死と集団の学習
AIとの構造的な違い
第12章 感情――学習を駆動する内的報酬
感情の起源――身体状態のモニタリングから社会的評価へ
感情は経験に重みを与える
内的報酬としての感情
感情と個別性
AIは感情を持ちうるか
第13章 自由と責任――選択を引き受ける主体
主



