出版社内容情報
バイリンガルの人が羨ましい? 子どもはバイリンガルにしたい? けれどもそこにはさまざまな「壁」が立ちふさがっている。内外の研究の最新成果をもとに、乳幼児期に子どもが母語や第二言語をうまく獲得するために必要不可欠な環境とは何かを問う。周囲の大人にできること、すべきこととは? 大人の外国語学習の驚くべき効能も!
【目次】
内容説明
バイリンガルの人が羨ましい?子どもはバイリンガルにしたい?けれどもそこにはさまざまな「壁」が立ちはだかっている。内外の研究の最新成果をもとに、乳幼児期に母語や第二言語をうまく獲得するために必要不可欠な環境とは何かを問う。周囲の大人にできること、すべきこととは?大人の外国語学習の驚くべき効能も!
目次
序章 身近になった子どもの「バイリンガル環境」
第1章 ことばはこうして使えるようになる―言語発達環境の重要性
第2章 1+1=2ではない―バイリンガル環境での言語と認知の発達
第3章 早期バイリンガル教育の落とし穴―日常言語と思考・学習の言語の狭間で
第4章 効率の良い言語獲得を目指して―二言語相互発達の理論
第5章 「言語マイノリティ」という壁
第6章 バイリンガルと障害
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
27
国際結婚で生まれた子供や移民の子供などバイリンガル環境で育った子供が直面する問題を扱った新書。2025年刊。著者の専門は言語学、発達心理学。バイリンガル児は同年齢のモノリンガル児に比べて言語発達が遅れる傾向にあり、発達障害を発症するリスクすらある。家庭と生活・教育で言語が異なる場合、本人や周りが意識して努力をしない限りバイリンガルを維持することは難しい。言語学習の習熟度はインプット時間に比例するとよく言われるが、2言語環境で育つ子供は単純に各言語に触れる時間が半分になる。バイリンガルの幻想を打ち砕く本。2026/02/13
とも
17
言語&認知の学者によるバイリンガル教育についての本。いつからはじめるべきか、弊害など。この本を読んで2カ国語を話せるのはいいことばかりではないことがわかった。2025/12/08
Nobu A
14
松井智子著書初読。最近小説ばかり耽読。反省。久々の仕事関連書。今年10月発刊の新刊ホヤホヤ。最大且つ唯一の収穫はモノリンガル児、バイリンガル児双方に生活言語と学習言語の間に習得の大きな壁が存在すること。前者の方が言語発達過程でその差異を認識し易い。母語と第二言語もしくは外国語両方が中途半端だったら混同するのは容易に推察出来る。この点を闡明したのが大きな学び。腑に落ちる。他方、バドラー後藤裕子先生著「英語学習は早いほど良いのか(15年刊行)」と殆どが被る。上梓のきっかけに御子息を言及。詳細を聞きたかった。2025/12/25
ソーシャ
11
言語発達の研究者である著者がバイリンガルの児童がぶつかる壁を、様々な研究知見を紹介しながらわかりやすく解説した新書。この本でも書かれていますが、バイリンガルのみならずモノリンガルの学習困難児でもぶつかっている壁を詳しく解説しているので、子どもの学習困難の支援をする人は読んでおいたほうがいい一冊です。海外ルーツのある子や海外在住歴がある子の臨床の中でなんとなく気になっていたことがわかりやすく説明されていて、すごく勉強になりました。2025/12/21
Carol
4
これまで私は成人の日本語学習者を対象に日本語の授業をしてきたけれど、この10年ほどで日本語教育が必要な年少者の増加をひしひしと感じている。ある概念を母語で獲得していない場合、どうすれば日本語で理解してもらえるか、日本語教師はどうしてもこのように考えてしまいがちだが、もっと視野を広くもち、日本では接する機会が限られる母語の発達をいかに支援するか、ということもこれからは日本語教師が考えていかないといけないだろうと思った。日本で育つ全ての子どもたちが自分の気持ちを伝えるための言葉を身につけられますように。2026/01/08




