出版社内容情報
欧米を中心に一九八〇年代以降、台頭した新自由主義の教育改革。競争原理や成果主義を主軸とする改革は、公教育の衰退など様々な弊害を生んだ。国内外で見直しも進むなか、大阪の改革は勢いを増す。学力による子ども・学校の選別、教員への管理強化などの政策がもたらした問題を丹念に検証し、いま改めて教育の意味を問う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
17
6頁。政治主導の教育政策は「新自由主義」の考え方に強い影響を受けている。教育における新自由主義とは、教育に市場原理を取り入れ、子どもや保護者による教育の選択を促し、教師や学校同士の競争を促すことによって、できるだけ安上がりに教育の質を向上させようという考え方である。海外では、新自由主義的改革が教育機会の格差や社会的不平等を拡大したことが明らかになっている。格差が広がってバラバラになりそうな社会をまとめるために保守的な思想が台頭し、多様な他者との共存・共生が軽視されるようになったとの指摘もある。2025/10/18
江口 浩平@教育委員会
9
【教育】オーディブルにて聴了。大阪にある政令指定都市で指導主事をしているにも関わらず、大阪の教育改革についてあまりよく知らなかったというのが聴いてみての感想だった。新自由主義の教育改革を全国に先駆けて行った代償は大きかったように感じたが、私立も含めた高等学校までの無償可など、大阪で子育てをする保護者にとってはプラスとなる面もある。これからは教員不足を解消するためにどうするか、教育に馴染まない評価制度をどう改めていくか、大阪が全国に範を示していけたらと思っている。2024/12/18
Riopapa
5
大阪の教育というものは全く考えたことが無かったが、こうしてみると日本の教育自体が新自由主義の方に向かっているということが分かる。2024/09/02
K
4
大阪府で実施された「検証なき改革」の検証。教育の影響と、未来への展望について。自由主義がどう教育に影響するか、大阪維新の会の改革(なのか?)について等2025/02/12
アカショウビン
4
サッチャーの改革など見ながら、私は新自由主義を受容してきてしまった。しかしまさか大阪で教育がこのような状況にあったとは知らなかった。登場する橋本氏は、あたかもトランプ氏のようで、支持者を熱狂させて喜ばせるが、長期的には教育ばかりでなく、社会を破壊しているように思われた。教育に市場原理を入れ、子供・保護者(消費者)の選択を促し、教師・学校の競争を促し安上がりに質の向上を目指す。結果は本書に書いてあるが、最近顕著になった教員になり手がいなくなる状況が、何よりも新自由主義の敗北を示しているのではないか。2024/12/27




