出版社内容情報
欧米を中心に一九八〇年代以降、台頭した新自由主義の教育改革。競争原理や成果主義を主軸とする改革は、公教育の衰退など様々な弊害を生んだ。国内外で見直しも進むなか、大阪の改革は勢いを増す。学力による子ども・学校の選別、教員への管理強化などの政策がもたらした問題を丹念に検証し、いま改めて教育の意味を問う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
江口 浩平@教育委員会
9
【教育】オーディブルにて聴了。大阪にある政令指定都市で指導主事をしているにも関わらず、大阪の教育改革についてあまりよく知らなかったというのが聴いてみての感想だった。新自由主義の教育改革を全国に先駆けて行った代償は大きかったように感じたが、私立も含めた高等学校までの無償可など、大阪で子育てをする保護者にとってはプラスとなる面もある。これからは教員不足を解消するためにどうするか、教育に馴染まない評価制度をどう改めていくか、大阪が全国に範を示していけたらと思っている。2024/12/18
Riopapa
5
大阪の教育というものは全く考えたことが無かったが、こうしてみると日本の教育自体が新自由主義の方に向かっているということが分かる。2024/09/02
K
4
大阪府で実施された「検証なき改革」の検証。教育の影響と、未来への展望について。自由主義がどう教育に影響するか、大阪維新の会の改革(なのか?)について等2025/02/12
Gaudi
4
私がいた間にもさまざまな「改革」が行われてきました。 週休二日制の導入が一番影響あったような気がしますね。その次はパソコンの普及でしょうね。 いまは来なくてもいいと言う。やむなく去っていったあの子、どう感じているだろうか。2024/11/10
お抹茶
4
大阪の教育を批判的に論じる。学力不信の主要因は学校ではなく家庭で,教師非難は非生産的。大阪府知事と大阪維新の会は,教育委員会の独立性を骨抜きにして政治主導で改革を進め,学校選択制は学校の教育条件や学力の格差を拡大させ,高校の再編は学力や生活面で課題を抱える生徒の進路に悪影響を及ぼす。学校選択制は競争力によって学校を改善する策として期待されたが,期待していた成果は得られず普及していない。大阪独自のチャレンジテストで教師が一人一人の生徒に主体的に向き合うことを困難にし,テストで測れない資質・能力が軽視される。2024/10/23
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