岩波新書<br> キリストと性―西洋美術の想像力と多様性

個数:
電子版価格
¥1,122
  • 電子版あり

岩波新書
キリストと性―西洋美術の想像力と多様性

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2025年05月12日 04時58分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004319924
  • NDC分類 702.099
  • Cコード C0270

出版社内容情報

今日、キリスト教は性に対して厳格、保守的であるといわれる。しかしキリスト教の長い歴史にあって、キリストは性をめぐって、じつにさまざまな姿で語られ、描かれてきた。ときに「クィア」と形容される性的嗜好を先取りし、ときにジェンダーをめぐっても攪乱されていく。人々の豊かな想像力が育んだ西洋美術の実相に迫る。

内容説明

キリスト教は性にたいして厳格で保守的であるといわれる。しかし中世からルネサンスにかけて、人々は、時にジェンダーの境界をさまよい、時に「クィア」と呼ばれる性的嗜好を先取りしたキリストを描いた。正統と異端のあいだで揺れる神の子のさまざまな姿に、図像と言説から迫る。民衆の豊かな想像力を伝える西洋美術史。

目次

1 クィアなキリスト(キリストとヨハネ;イスカリオテのユダとキリスト;マリアとキリスト)
2 交差するジェンダー(もしもキリストが女性だったら;「傷(ウルヌス)」、「子宮(ウルウァ)」、「乳首(ウベル)」
「スピリット」とは何か)

著者等紹介

岡田温司[オカダアツシ]
1954(昭和29)年、広島県に生まれる。京都大学大学院博士課程修了。京都大学名誉教授。現在、京都精華大学大学院特任教授。専門は西洋美術史、思想史。著書―『モランディとその時代』(人文書院、2003年、吉田秀和賞受賞)『フロイトのイタリア』(平凡社、2008年、読売文学賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

130
キリスト教の歴史において、性に関する考え方が時代ごとに変遷する様子を西洋美術史から見ていく。ヨハネとペテロの師への愛は同性愛の匂いが強く、母子であるマリアとイエスが結婚する近親相姦的な姿がマリア信仰と共に広まった。十字架上のキリストの傷が女性器のイメージで描かれたり、巡礼者向けバッジのデザインに用いられた。厳格な信仰を強要された中世欧州ですら、現代人も思いつかない多様性に満ちた想像力が存在したのだ。確かに異端的かもしれないが、支配者に認められたきれいごとよりも民衆の下世話な本音がポロリと漏れてしまったか。2024/12/08

trazom

110
西洋美術史学者でキリスト教徒ではない岡田先生の視点は、いつもとてもユニーク。イエスとヨハネ、イエスとユダがクィアな関係にあったとする作品が紹介される。更に、両性具有としてのキリスト、キリストの女性形であるクリスタ、女教皇ヨハンナ、聖霊は男性か女性かなど、絵画作品には、キリスト教における多様な性が表現されている。多くが外典に依拠しており、キリスト教の正統ではないが、逆に言えば、こういう多様なジェンダーを異端として排除し、男性中心でミソジミーの教理に純化してきたのがヴァチカンの歴史だったのだと思えてくる。2025/01/25

rico

79
ダビンチの「最後の晩餐」、どう見てもヨハネが女性に見えるんだけど・・・、と思ってたら、そんな事例はマイナーながらも美術品として結構残っているようで。他にもユダのこととか、男性中心主義にもかかわらずマリアの位置付けがどんどん重くなっていくこととか、大ぴらには語れない、ちょっと生々しいものが、「異端」として排除されつつも、人の想像力がそちらに向かっていくのを阻止できなかったんだなあ・・・、と妙に感心してしまう。頭が三つついた「三位一体」像のインパクト!楽しい、と言ったら語弊があるけど・・・。2024/12/19

ラウリスタ~

14
これは面白い!男性中心的で性に厳格というイメージのキリスト教だが、その中に隠れて?性のモチーフは絵画などで描かれてきた。最後の晩餐で横に座るヨハネはキリストに最も愛された弟子と自称し、女性疑惑(ダンブラウン)や同性愛っぽさもある。もっと面白いのはユダ。兵士に引き渡す時のイエスへの接吻をめぐって、ユダは裏切り者ではなくイエスを十字架に送ることで使命を果たしたと言った再評価も。後半はずっと聖母マリア、ここが白眉。父と子と精霊の三位一体というホモソーシャルに、マリアが精霊と同一視されることで割り込み凌駕していく2024/05/15

kazutox

8
毎度おなじみ岡田先生の本。これで岩波新書4冊目、中公新書は6冊。多作なだけでなく内容も相変わらず濃くて面白い。キリスト教とキリスト教美術でよくこれだけネタが続くなあと感心します。2024/01/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21585228
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品