出版社内容情報
中世の写字生、グーテンベルクをはじめとする印刷術の立役者、あるいは蒐集家、偽作者、伝統を守ろうとした改革者たち……。いつの時代にも、書物を愛し、あたかも書物に愛されて生きているような人々がいた。巻物から冊子へ、音読から朗読へ、書物と人が織りなす世界を楽しみながら、壮大な迷宮を旅する。カラー口絵四ページ。
内容説明
たとえばグーテンベルクやウィリアム・モリス、さらに無名の写字生や蒐集家…、書物の歴史はつねに、本を愛し守ろうとする人々とともにあった。そして長い時間をかけて、巻物から冊子、電子書籍へ、また音読されるものから黙読されるものへと変化してきた。本書ではその豊かな歴史を訪ね、これまでとこれからを見つめる。
目次
文字メディア、いにしえの形態
写本以前
Bookの語源をたどる
冊子本の登場
中世式知的生産の技術
音読、朗読そして黙読
写字生の仕事場
回転式書架のイコノグラフィ
古典の再発見とルネサンスの矛盾
中世趣味
ヨーロッパ世紀末の写本偽作者
愛書狂時代のファクシミリスト
大きな本と小さな本
物言わぬ余白の力
第二グーテンベルク革命
著者等紹介
〓宮利行[タカミヤトシユキ]
1944年東京都生まれ。73年、慶應義塾大学大学院英文学専攻博士課程単位取得退学。78年ケンブリッジ大学英文学部博士課程単位取得退学。慶應義塾大学助教授を経て、85年同教授。2016‐17年ケンブリッジ大学サンダーズ書誌学講座リーダー。専門は中世英文学、書物史。現在、慶應義塾大学名誉教授。シェフィールド大学名誉文学博士、グラスゴー大学名誉文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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