出版社内容情報
徳川体制を支えていた「仁政と武威」の揺らぎ、広がる格差と蔓延する暴力、頻発する天災や疫病--先の見えない時代を、人びとはどのように生きたのか。幕末維新を天保期から始まる長い変動過程としてとらえ、みずから動きだす百姓、自己主張を始める若者、新たな生き方を模索する女性に光をあて、その社会像を総合的に描く。
内容説明
徳川体制を支えていた「仁政と武威」の揺らぎ、広がる格差と蔓延する暴力、頻発する天災や疫病―先の見えない時代を、人びとはどのように生きたのか。幕末維新を天保期から始まる長い変動過程としてとらえ、みずから動きだす百姓、自己主張を始める若者、新たな生き方を模索する女性に光をあて、その社会像を総合的に描く。
目次
序章 武威と仁政という政治理念(江戸時代 社会の枠組み;百姓一揆という社会文化;既得権益の時代)
第1章 天保期の社会 揺らぐ仁政(「内憂外患」の自覚;在地社会の動揺;無宿・博徒の世界;百姓一揆の変質 崩壊する作法;奇妙な三方領知替え反対一揆)
第2章 弘化から安政期の社会 失墜する武威(ペリー来航と政局の展開;国体・尊王攘夷論の形成と広がり;開国を受けとめた社会;地震とコレラに直面した人びと;「強か者」の登場)
第3章 万延から文久期の社会 尊王攘夷運動の全盛(在地社会に広がる尊王攘夷運動;出遅れる長州藩、動く薩摩藩;欧米列強との戦争と在地社会;地域指導者の転回)
第4章 元治から慶応期の社会 内戦と分断の時代(長州藩の復活から幕府滅亡;天狗党の乱と在地社会;北関東で連続する世直し騒動;戦場となった北関東;東北戦争と在地社会の動向)
著者等紹介
須田努[スダツトム]
1959年、群馬県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在‐明治大学情報コミュニケーション学部教授。専攻‐日本近世・近代史(民衆史・社会文化史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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