岩波新書<br> イスラームからヨーロッパをみる―社会の深層で何が起きているのか

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イスラームからヨーロッパをみる―社会の深層で何が起きているのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 282p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004318392
  • NDC分類 302.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

ヨーロッパとイスラームの共生は、なぜうまくいかないのか? シリア戦争と難民、トルコの存在、「イスラーム国」の背景。そしてムスリム女性が被るベールへの規制、多文化主義の否定など、過去二〇年間に起きたことを、著者四〇年のフィールドワークをもとに、イスラームの視座から読み解く。

内容説明

ヨーロッパとイスラームの共生は、なぜうまくいかないのか?シリア戦争と難民、トルコの存在、「イスラーム国」の背景。そしてムスリム女性が被るベールへの規制、多文化主義の否定など、過去二〇年間に起きたことを、著者四〇年のフィールドワークをもとに、イスラームの視座から読み解く。

目次

序章 ヨーロッパのムスリム世界
1章 女性の被り物論争(ムスリム女性の被り物をめぐって;政教分離と被り物;ヨーロッパ各国での状況)
2章 シリア戦争と難民(難民危機;難民問題の原点;国際社会と難民)
3章 トルコという存在(難民を受け入れた国、トルコ;トルコのEU加盟交渉は、なぜ途絶したのか;トルコの政治状況から読み解く)
4章 イスラーム世界の混迷(「イスラーム国」とは何だったのか?;アメリカによる戦争;ヨーロッパと「イスラーム国」)
5章 なぜ共生できないのか(ヨーロッパ諸国の政治的な変動;ドイツ―さまざまな立場からのイスラームへの対応;イスラームとヨーロッパ)

著者等紹介

内藤正典[ナイトウマサノリ]
1956年生まれ。79年東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学分科)卒業。82年同大学院理学系研究科地理学専門課程中退、博士(社会学・一橋大学)。一橋大学大学院社会学研究科教授を経て、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授、一橋大学名誉教授。専門分野は現代イスラーム地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どんぐり

89
シリア戦争などによって、多くの難民がヨーロッパを目指した「難民危機」。ムスリムの人口比率が高い旧ユーゴスラビア諸国や、難民を受け入れた「世俗国家」のトルコもあれば、イスラーム嫌悪を掲げるポーランド、チェコ、ハンガリー、スロバキアの「ヴィシェグラード4か国」もある。公的空間を宗教から切り離しておかなければいけないという世俗主義に、ムスリム女性の被り物論争をめぐるフランスのブルカ禁止法、多文化主義のイギリスとそうではないドイツ、ヨーロッパ各国が必ずしもムスリムと共生できているとはいえない状況もみえてくる。→2024/09/14

trazom

75
イスラムにおける民主主義・人権・理性の考え方が、ヨーロッパ的なそれらと根本的に違うことを実感する。イスラム側に世俗主義を受け入れる余地がない中で「国民国家」が成立するのかとも思う。ヨーロッパにおけるイスラムの問題は、移民・難民に伴う経済対策や、同化主義や多文化主義という弥縫策で取り繕いうるものではなく、価値観の根源的な齟齬に根差していることを痛感する。いつもながら、イスラムの思いに寄り添う内藤先生には教えられることが多いが、それでも、エルドアン大統領やカルザイ大統領に対して少し甘すぎるようにも思えるが…。2020/10/17

HANA

74
ヨーロッパとイスラームの関係性を論じた一冊。最近の両者の関係を政治的に読み解いているので、興味のある身としては一気読み。ただ前半の女性の被りもの論争と難民問題こそ両者の関係性が見えるが、後半トルコとイスラム国は両者の思想的、政治的動きを追っているのでヨーロッパの影は薄い。あと著者の立ち位置がイスラームに寄っているので、そこの部分も気を付けて読む必要あり。ただヨーロッパで反イスラームの立場に立っているのは、極右ではなくリベラルというのは読んでいて驚かされる。価値観のぶつかり合いとは何とも厄介な問題であるな。2020/08/06

skunk_c

63
タイトル通りヨーロッパの多文化共生的な価値観や、フランスやドイツのムスリムに対する近年の対応を、イスラームの考え方から検証したもの。シリア情勢などに関するこの著者らしいトルコに対する温かいまなざしと期待は、欧米筋の情報に溢れた日本では貴重な観測定点になると思う。また、ヨーロッパの多文化共生が崩れていく様については、より多様性の低い日本が今後外国人労働力を受け入れる際に顕在化してくる問題についての、警鐘として受け止めたい。美辞麗句で済むのは対象が圧倒的少数のうち。数の増加に伴う意識変化は劇的に訪れる。2020/08/17

kawa

38
EU諸国に難民として移民として流れ込むムスリムの人々と、現地の人々との軋轢をリポート。自由と平等が何よりの価値である民主主義ヨーロッパ諸国の文化と、イスラム教の教えが国家を超越し、何よりの日常の行動の指針となる中での文化摩擦。その解決策の提言は、「ヨーロッパ社会が彼らに対する優越意識を捨てて、ムスリムはどういう人間であるのかをイスラ-ムの文脈から理解しようとすることである。」と説く。様々な知見が得られる本書、貴重なのだが道は遠い感が否めない読後感。2020/09/24

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