岩波新書<br> 流言のメディア史

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流言のメディア史

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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004317647
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C0236

出版社内容情報

流言蜚語、風評、誤報、陰謀論、情報宣伝……。現代史に登場したメディア流言の「真実」を見極め、その影響を再検証するメディア論。ポスト真実の時代に求められる、「あいまい情報」のメディア・リテラシーがここに。

内容説明

マスメディアの責任をただ追及していればよかった安楽な「読み」の時代はすでに終わり、一人ひとりが情報発信の責任を引き受ける「読み書き」の時代となっている。「ポスト真実」の時代のメディア・リテラシーとは?

目次

第1章 メディア・パニック神話―「火星人来襲」から始まった?
第2章 活字的理性の限界―関東大震災と災害デモクラシー
第3章 怪文書の効果論―「キャッスル事件」の呪縛
第4章 擬史の民主主義―二・二六事件の流言蜚語と太古秘史
第5章 言論統制の民意―造言飛語と防諜戦
第6章 記憶紙の誤報―「歴史のメディア化」に抗して
第7章 戦後の半体制メディア―情報闇市の「真相」
第8章 汚染情報のフレーミング―「原子マグロ」の風評被害
第9章 情報過剰社会の歴史改変―「ヒトラー神話」の戦後史から

著者等紹介

佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得退学。国際日本文化研究センター助教授などを経て、京都大学大学院教育学研究科教授。専攻はメディア史、大衆文化論。著書、『『キング』の時代―国民大衆雑誌の公共性』(2002年、岩波書店、日本出版学会賞受賞、サントリー学芸賞受賞)、『言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(2004年、中公新書、吉田茂賞受賞)、『ファシスト的公共性―総力戦体制のメディア学』(2018年、岩波書店、毎日出版文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

61
トランプ大統領の誕生以来フェイクニュースが注目されだしたが、本書はそれの遥か以前から連綿と続くメディアと誤報、流言の関係を考察した一冊。といっても章ごとに時代別の様々な誤報流言が取り扱われているのだが、その例が滅法面白いのである。アメリカの「宇宙戦争」神話の解体から始まり、知られざるキャッスル事件、二・二六と古史古伝、大本営発表とGHQの検閲、ビキニ水爆実験時の流言と現在のヒトラー等、どの話題をとっても興味を惹かれないものはない。で読んでいるうちに総体としての誤報流言が立ち上がってくる。いや、面白かった。2020/10/17

おさむ

38
フェイクニュースが世間を騒がすようになりましたが、メディア史研究の第一人者である著者は「メディアに流言はつきもの」で「歴史書と同じ正確さを求めるのは無理」と指摘します。オーソンウェルズを一躍有名にした米国の火星人襲来、新聞の信頼性を損ねた「キャッスル事件」、関東大震災における朝鮮人の暴動虐殺‥‥。本著で紹介される事例はそれを裏付けます。新聞、ラジオ、テレビ、SNS。時代に応じて媒体は変わったが、本質は何も変わらないということを再認識しました。必要なのは、受け手のリテラシーなんでしょうね。2019/05/23

アナクマ

31
デジタル情報化以前のメディア流言を検証し「新しいメディア・リテラシーを考えるヒントも得られる」◉6章_朝日新聞の慰安婦報道「間違った記事は速やかに訂正しておわびし、間違えた理由もできる限り詳しく説明していきます」。新聞の嘘7種(1932年)宣伝・流言・陳述と、推定・予定・想像・創作。弁当とムッソリーニ(ウェブ上では生きている与太記事)◉終章_記憶不要のウェブ時代の真実とは。AI評価時代の自己肯定感はあいまいさによって救われる?。あいまい情報に思考停止せず最善を尽くすことは人間にしかできないのだと結ぶ。→2021/04/11

崩紫サロメ

29
まず、「デマ」や「フェイクニュース」ではなく「流言」としている通り、そうしたものをSNS特有のものではなく「古く良きメディア」である書物や新聞によってもたらされてきたことを具体的な例をあげて指摘。本質的に変わらない部分も多いが、現代は受け手=送り手となっており、ここには困難も多い。しかしAIによる客観性と正確性を極端に追求した世界が果たして幸せなのか?著者は「流言がある世界」をまず現実として受け入れ、一人一人が責任をもって「あいまいさ」を持った世界でメディアを育てていくしかないとする。2022/11/26

みこ

27
フェイクニュースというよりもそれに踊らされた人達の歴史を綴った一冊。冒頭の火星人襲来パニックはブラックユーモアとして苦笑しながら読めたが、なぜこうなったのかという点において筆者は「メディアなんてそもそも100%真実を伝えるとは限らない」とやや突き放したスタンスのため総じて文章が低温気味で少々読みづらい印象。情報繁多のこの時代に受け取りてのリテラシーが求められるのは分かるのだが、その信頼を逆手にとって誤報を流すメディアにも憤りを感じる。本書内で真実の追及に言及されているのが救いか。2019/05/26

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