出版社内容情報
流言蜚語、風評、誤報、陰謀論、情報宣伝……。現代史に登場したメディア流言の「真実」を見極め、その影響を再検証するメディア論。ポスト真実の時代に求められる、「あいまい情報」のメディア・リテラシーがここに。
内容説明
マスメディアの責任をただ追及していればよかった安楽な「読み」の時代はすでに終わり、一人ひとりが情報発信の責任を引き受ける「読み書き」の時代となっている。「ポスト真実」の時代のメディア・リテラシーとは?
目次
第1章 メディア・パニック神話―「火星人来襲」から始まった?
第2章 活字的理性の限界―関東大震災と災害デモクラシー
第3章 怪文書の効果論―「キャッスル事件」の呪縛
第4章 擬史の民主主義―二・二六事件の流言蜚語と太古秘史
第5章 言論統制の民意―造言飛語と防諜戦
第6章 記憶紙の誤報―「歴史のメディア化」に抗して
第7章 戦後の半体制メディア―情報闇市の「真相」
第8章 汚染情報のフレーミング―「原子マグロ」の風評被害
第9章 情報過剰社会の歴史改変―「ヒトラー神話」の戦後史から
著者等紹介
佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得退学。国際日本文化研究センター助教授などを経て、京都大学大学院教育学研究科教授。専攻はメディア史、大衆文化論。著書、『『キング』の時代―国民大衆雑誌の公共性』(2002年、岩波書店、日本出版学会賞受賞、サントリー学芸賞受賞)、『言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家』(2004年、中公新書、吉田茂賞受賞)、『ファシスト的公共性―総力戦体制のメディア学』(2018年、岩波書店、毎日出版文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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