岩波新書<br> 原民喜―死と愛と孤独の肖像

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岩波新書
原民喜―死と愛と孤独の肖像

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004317272
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

多感な幼少年期。妻との愛情に満ちた暮らし。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、親友・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死――。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を描く、傑作評伝。

内容説明

『夏の花』で知られる作家・詩人、原民喜(一九〇五‐五一)。死の想念にとらわれた幼少年期。妻の愛情に包まれて暮らした青年期。被爆を経て孤独の中で作品を紡ぎ、年少の友人・遠藤周作が「何てきれいなんだ」と表した、その死―。生き難さを抱え、傷ついてもなお純粋さをつらぬいた稀有な生涯を描く。

目次

1 死の章(怯える子供;父の死;楓の樹 ほか)
2 愛の章(文学とデカダンス;左翼運動と挫折;結婚という幸福)
3 孤独の章(被爆;「夏の花」;東京にて ほか)

著者等紹介

梯久美子[カケハシクミコ]
ノンフィクション作家。1961(昭和36)年、熊本市生まれ。北海道大学文学部卒業後、編集者を経て文筆業に。2005年のデビュー作『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。同書は米、英、仏、伊など世界8か国で翻訳出版されている。著書に『狂うひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ』(読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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harass

113
レビュで気になり手に取る作家・詩人の評伝。あまりに内向的で挨拶もままならない彼は伴侶の妻を失い、原爆を被災する。原爆のことを書くのが自分の使命であると自覚し創作に励むが…… 晩年の彼と若き遠藤周作と著者が偶然行方を探し当てた女性の三人の交流など、冒頭の彼の自死から人生を振り返る。この著者名は文学史と家の本棚になぜか図書館印つきの文庫があったぐらいしか知らないのだが、こういう生き方をした人がいたのだという驚き。ここまでの不器用で生きづらさと繊細さにおののいてしまう。良書。2019/02/11

はっせー

100
考えさせられるものだった! 原民喜の生涯について知ることが出来た!原民喜はこの本を読むまえまで知らない人物であった。だが読んでみてこんなすごい詩人がいたのかとおもったのである。原民喜は死人と本気で向き合った詩人であった思う。原民喜の作品を読んでみようと思った!2019/01/23

藤月はな(灯れ松明の火)

98
原民喜は詩集を読んだ時、その日常の光景の中にある美しさの切り取り方が印象深かった。そのためか、「なんて感受性が鋭敏な人だったのだろう。なんて力強いのだろう」と感じた思い出がある。本書を読んで作者の人生を想うと、不器用で孤独に満ちて、それでも愛おしい人だったのだろうと思うばかり。自分への恥、理解者であり、愛する者たちとの別れに言及した部分は余りにも辛い。生活苦や死への憧憬を募らせる中、それでも原爆で亡くなっていった人たちのために書き続けようと、生きようとした。その強さに内包された脆さが冴えざえと心に残る。2018/09/27

どんぐり

94
『夏の花』の原爆小説で知られる原民喜(1905‐1951年)の評伝。著者は『狂うひと:「死の棘」の妻・島尾ミホ』の梯久美子。死の想念にとらわれた幼・少年期(死の章)、妻の愛情に包まれて暮らした青年期(愛の章)、広島での被爆を経て孤独の中で書き続けた晩年(孤独の章)の3章から原民喜の「死と愛と孤独」の肖像に迫る。冒頭は、線路上に身を横たえ轢死体となった原民喜の死。そして終章の、苦しさに耐えて生き続けた晩年の原民喜の25歳の遠藤周作とタイピストのお嬢さんU子との交流を新たな取材を得て記しているのが印象深い。2018/09/18

fwhd8325

75
原民喜と聞いても、作品名すら知らなかった。梯さんが描くこの作家の人生は、静謐な印象だ。生きることよりも死生観を強く意識された作家そんな印象。だが、その死生観は、静かに人生を受け入れた結果で、自死というかたちであっても、それが必然であったと思う。友人である遠藤周作が「美しい」と形容するように、人生を遂げた結果のように映る。もちろん、そこには著者梯さんが意図する原民喜がいて、それに誘導されているのかもしれない。それでも、私にとって初めての出会いとなる原民喜は、その作品、人生に興味を芽生えさせてくれた。2018/10/15

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