出版社内容情報
歴史的事跡、伝説、美術、書、著作、思想などを、多数の写真とともに、わかりやすく解説。
内容説明
いまも、多くの人をひきつけてやまない弘法大師空海。その歴史的な事跡、伝説、美術、書、著作、思想、「ことば」などを多数の写真とともにわかりやすく解説する。四国八十八ヶ所霊場で住職をつとめながら、高野山や海外で研究を重ねている著者が、ゆかりの地を紹介しつつ、その全体像を描く。
目次
第1章 生涯を辿る
第2章 霊跡を巡る
第3章 姿をイメージする
第4章 芸術に触れる
第5章 著作を読む
第6章 言葉に学ぶ
著者等紹介
川崎一洋[カワサキカズヒロ]
1974年、岡山県に生まれる。幼少のころより真言宗僧侶になることにあこがれて、高野山で得度、修行。高野山大学大学院博士課程修了。博士(密教学)。専門は、密教史、仏教図像学。ネパールやチベットの各地でフィールドワークを重ねる。現在、四国八十八ヶ所霊場第28番大日寺住職。高野山大学非常勤講師、高野山大学密教文化研究所委託研究員、智山伝法院嘱託研究員、善通寺教学振興会専門研究員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
136
私も少しづつ空海の著書をかじったり、あるいはエンターテイメントとしての空海の生涯を描いた夢枕さんの作品を読んだりしています。この本は空海の専門の研究者ではないそうですがわかりやすく、その生涯、霊跡、空海の姿のイメージ、芸術と盛りだくさんの観点からの紹介をしてくれます。また著作についての説明もあり、ほとんど読んでいないので、若干勉強しようという気になりました。文鏡秘府論などは特に読みたい気がします。2016/11/08
moonanddai
9
個人的には「やっと」奈良時代から平安時代へ…。(といってもまだ逆戻りはあるでしょうが)。そして「空海」。この高野山への道のりは何となく時間がかかりそうな気がしますW。以前、司馬さんや高村さんの空海物や、雑密関係は読んでいますが、とりあえず、生涯伝説、霊跡(八十八か所も)芸術、著作、思想といったもののアウトラインから入らせていただきます。ところで、読みながら感じたのは、行基との共通性もあるな…と。山林修行や社会事業そして国家とのつながりなど。当時の宗教家としてはあるいはよくあることなのかもしれませんが…。2021/02/14
rigmarole
6
印象度B-。初めの方の伝説を多く紹介しているところは楽しめましたが、それ以外は固有名詞や事項の列挙がひたすら続き、目録を読んでいる感じで無味乾燥、読み進めるのにかなり苦労しました。説明なしに使われている用語も散見され、一般読者が予備知識なしに読む啓蒙書としては厳しいかも。それにしても、これだけ多くの業績や伝説を残した空海の偉大さにあらためて驚きます。伝説の多さは、それだけ後世の人々が彼に仮託して不思議なものや珍奇な現象を説明したことを示しており、それだけ彼が人々に影響を与えたという証左でもあるわけです。2018/08/28
本命@ふまにたす
3
空海について、生涯だけではなく、著作、芸術や書との関わり、そして伝承との関係など、多角的に紹介。図版が多数あるのも特色か。2021/07/13
DM.Masamasa
3
本来の空海の空海たる部分が足りない気がしたが、遺した書籍等のサマリはわかりやすかったと思う。2021/05/02