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岩波新書
日本にとって沖縄とは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 222,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004315858
  • NDC分類 312.199
  • Cコード C0231

内容説明

いま、日本政府は沖縄・辺野古に新たな巨大基地の建設を強行している。それは単なる基地建設の問題ではなく、戦後70年の日本、米国、そして沖縄の関係史の“到達点”として存在している。「構造的沖縄差別」を克服するために、どうすればよいのか―。沖縄現代史の第一人者が戦後の歩みを振り返り、本質を厳しく問う。

目次

第1章 平和国家日本と軍事要塞沖縄(三位一体の占領政策―象徴天皇制・非武装国家日本・沖縄の米軍支配;サンフランシスコ体制の成立―「目下の同盟国」日本と「太平洋の要石」沖縄;「島ぐるみ闘争」の時代―それは砂川闘争の時代でもあった)
第2章 六〇年安保から沖縄返還へ(六〇年安保改定と沖縄―構造的沖縄差別の定着;復帰・返還運動から沖縄闘争へ;沖縄返還とは何であったか)
第3章 一九九五年の民衆決起(沖縄返還後の変化と住民・市民運動;一九九五年の民衆決起;普天間、そして辺野古をめぐる動向)
第4章 「オール沖縄」の形成(教科書検定問題の意味するもの;政権交代・オスプレイ配備・埋立承認;尖閣問題への視点―先島諸島の状況)
第5章 沖縄、そして日本は何処へ(二〇一四年の高揚;扇長県政と安倍政権の対峙;日本にとって沖縄とは)

著者等紹介

新崎盛暉[アラサキモリテル]
1936年、東京都に生まれる。1961年東京大学文学部社会学科卒業。都庁勤務のかたわら「沖縄資料センター」の活動に従事。1974年、沖縄大学に赴任。学長・理事長を経て、沖縄大学名誉教授。専門は沖縄近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

343
著者は沖縄大学名誉教授。専門は沖縄近現代史。東京生まれだが、本書を読む限りでは(初読)基本的には沖縄県民の立場に立って述べているように思われる。第二次大戦の終結から2015年現在までの沖縄の主として政治史を語り、今後を展望する。後半は1965年の民衆決起、2007年の教科書検定問題に対する11万人抗議集会、辺野古の基地移設に伴う問題が取り上げられる。これらの間の沖縄と政府のやり取り、確執の末にいわば必然的に誕生したのが翁長知事であり、オール沖縄であった。それは沖縄の民意がいかに無視されてきたかの歴史⇒2022/07/21

はっせー

131
沖縄とは何世紀にも渡り東アジアの重要な地である。そのためその土地を巡り各国が狙っていた。そのぐらい重要視されていた場所。その沖縄の歴史の中でこの本は戦後から現代の沖縄について書かれている。私自身沖縄に行ったこともないため自分事として考えられなかった側面があった。しかしこの本を読むとそれではいけない。沖縄について深く考え実際に行ってみないとわからない事実があると思った。普天間基地の問題。沖縄の政治に関する問題。戦後75年の間に目まぐるしい変化が起きていた地をもっと自分事として見る必要があると思った!2020/11/11

Shoji

59
【閲覧注意】不愉快に感じる方はスルーを。 1945年の沖縄戦以降、沖縄は終わらない戦争を今も抱えています。 1972年に返還されました。時の総理はいけしゃあしゃあとノーベル平和賞を受賞しました。 受賞理由には騙されましたね。沖縄に核が配備されていたのは国民広く周知のとおりです。 2009年に自民党が歴史的敗退を喫し民主鳩山政権が発足しました。 基地は「国外、少なくとも県外」と約束されました。 要は「日本にとって沖縄とは」都合の良い政治の道具なのかと言いたい。 もう少し、沖縄の住民目線で政治をして下さいな。2016/08/07

AICHAN

42
図書館本。1945年2月、近衛元首相は昭和天皇に対して「敗戦は必至であり和平交渉を急ぐべき」と進言したが天皇は退けた。その結果、東京大空襲、沖縄戦、広島・長崎への原爆投下という悲惨な歴史を辿った。1947年、昭和天皇はGHQに「米国が日本に主権を残し租借する形式で(中略)沖縄を軍事支配することは、米国の利益になるのみならず日本の利益にもなる」と伝えた。前者は和平交渉の前にもう一度戦果を挙げる必要があるとの判断から、後者は昭和天皇自身の保身のためだったと思われる。戦争責任あるね。(下に続く)2018/08/23

翔亀

35
【沖縄2】前半が沖縄現代史(戦後史)、後半は辺野古をめぐる現在にいたる歴史(2016年刊)。著者新崎盛暉は「住民運動を軸とした通史」の代表格とされ、「(新崎盛暉らの歴史は)一貫して保革対立の歴史として描かれ。復帰論が正統とされる」(櫻澤誠「沖縄現代史」【沖縄1】P191)といわれる。そうだろうか、と併読してみたのだが、確かに櫻澤誠は経済史にも触れられていて厚みはあるが、政治史だけを取り出してみても、櫻澤誠の評価は、大筋では当たっていないような気がする(細部はそうかもしれないが)。新崎盛暉は少なくとも↓2021/10/16

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