出版社内容情報
最古の栽培植物の一つで、容器や楽器の原点となった。広くて深いヒョウタン文化の実像を描く。
内容説明
ヒョウタンといえば、あのユーモラスな姿を思い出す。しかしその奥は深く、一万年以上さかのぼる最古の栽培植物の一つとして、人類の歴史と結びついている。命をつなぐ水の容器として海洋での移動に役立ち、楽器の原点でもあり、神話や象徴など精神的な側面も併せ持つ。広さと深さを兼ね備えたヒョウタン文化の実像を描く。
目次
第1章 ヒョウタンを求めて
第2章 ヒョウタンの実像
第3章 ヒョウタンの足取りをたどる
第4章 ヒョウタンで暮らす―さまざまなヒョウタン利用
第5章 楽器の原点
第6章 ヒョウタン芸術
第7章 ヒョウタンの神話とシンボル
著者等紹介
湯浅浩史[ユアサヒロシ]
1940年神戸生まれ。1968年東京農業大学大学院博士課程修了。東京農業大学教授を経て、現在、一般財団法人進化生物学研究所理事長・所長。専攻は民族植物学、生き物文化誌、多肉植物(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クサバナリスト
13
著者がNHKのある番組出演で瓢箪について話をしているのを観て、興味を持ち本書を手にした。瓢箪が世界中で色んな用途に使われてきたことがよくわかった。2016/01/01
あろはま子
4
瓢箪の楽器を使っていることから以前から太平洋のひょうたんの利用法に興味があった。どんぴしゃでそのことも書かれていて疑問がとけてすっきりした。 種の遺伝子の研究がもっと細かく進むとどのように人々が太平洋に広がったかの手掛かりが増えるな~わくわく!2015/12/09
ネムル
4
ヒョウタンを加工したアートや楽器としての汎用性が高く、神話的な象徴も多様性が広いのに驚いた。多く掲載された絵を見てるだけで楽しい。てか、ヒョウタン欲しい。2015/10/03
とりぞう
3
「ヒョウタンは世界最古の栽培植物の一つで、その歴史は一万年以上をさかのぼる。日本には縄文時代の早期に入ってきた」なんて言われりゃ誰でも読みたくなる。面白い情報もたくさんあった。ただ、筆者の文章や構成が耐えがたく、個人的にはかなり辛い読書体験となってしまった。この著者の本はもう読むまい。2016/08/05
おせきはん
3
軽くて中が空洞で、しかも加工しやすく自分で栽培できることから、水入れとして海を渡る人の移動を支えただけでなく、土器や楽器、さらにペルーでは開頭手術において代用頭骨としても利用されてきたと知り、用途の広さに驚きました。2015/11/07