出版社内容情報
原発の発電コストは他と比べて安いと言われてきたが、本当なのか。立地対策費や使用済み燃料の処分費用、それに事故時の莫大な賠償などを考えると、原子力が経済的に成り立たないのはもはや明らかだ。原発の社会的コストを考察し、節電と再生可能エネルギーの普及によって脱原発を進めることの合理性を説得的に訴える。
内容説明
他と比べて安いと言われてきた原発の発電コスト。立地対策費や使用済燃料の処分費用などを含めた本当のコストはいくらになるのか。福島第一原発事故の莫大な損害賠償を考えると、原発が経済的に成り立たないのはもはや明らかではないか。再生可能エネルギーを普及させ、脱原発を進めることの合理性をコスト論の視点から説得的に訴える。
目次
第1章 恐るべき原子力災害(福島第一原発で何が起きたのか;深刻な環境汚染;人体への影響;生活への影響)
第2章 被害補償をどのようにすすめるべきか(莫大な原子力被害;何が賠償されるのか;原子力損賠賠償の原則;原子力損害賠償支援機構法の仕組み;残された課題)
第3章 原発は安くない(原発は経済的か;発電事業に直接要するコスト;政策コスト;発電コストの計算結果;莫大なバックエンドコスト)
第4章 原子力複合体と「安全神話」(安全軽視の原子力政策;軽んじられた多重防護の思想;安全神話の中の原子力複合体)
第5章 脱原発は可能だ(脱原発が始まった;脱原発で電力供給は大丈夫か;原発を止める道筋;脱原発のコスト;再生可能エネルギーの爆発的普及は可能か)
著者等紹介
大島堅一[オオシマケンイチ]
1967年福井県生まれ。1997年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。経済学博士。現在、立命館大学国際関係学部教授。専攻、環境経済学、環境・エネルギー政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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