出版社内容情報
なんでも覗いてみよう。ミクロの不思議に魅せられた著者が。得意の電子顕微鏡で超微小世界をぶらりぶらりと見て歩く。庭に咲く草花から、はては自分の髪の毛まで。身近な物を題材に散歩気分でつづる科学エッセイ。
内容説明
なんでも覗いてみよう。ミクロの不思議に魅せられた著者が、得意の電子顕微鏡で超微小世界を案内する。庭に咲く草花から、はては自分の尿管結石まで。ふだん肉眼で見るのとはまったく違う、奇妙奇天烈な横顔が立ち現われる。旺盛な探求心と遊び心でつづる、ちょっとユーモラスな科学エッセイ。
目次
1 なんでも覗いてやろう(けっけっ毛ぇー;憎い奴、この小石;机の下なる花畑;うなぎのウンコロジー事情;毛虫の毛を刈った話;カァーラス、カラス;シャツのボタン;ダイヤモンドを焼いたら;星の降る浜;ある写真の物語)
2 食卓のミクロワールド(片手わざ;納豆の唐揚げ;湯豆腐を電子顕微鏡で観たら;紫蘇の香り袋;四角の目、六角の目;夏だ!スイカだ!;虹色の貝殻;コンペイ糖とミクロの怪獣;ゆでタコでは駄目)
3 庭先からぶらりと…(マツヨイグサ;ハコベは萌えて;むこうの山に登ったら;冥界望見;はな毛を伸ばした赤い花;ヤブレガサ;花と団子と一膳めし;東海の小島にて;孫と私のコンニャク問答;瓢箪と小瓢箪;卯の花や;さあ飛び出せ;風を視る)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ikatin
2
先日読んだ中谷宇吉郎博士の"雪"もそうでしたが、その好奇心と試料1つ1つに対する思いやりは、さすがと思います。個人的なベストショットはツクシの胞子。愛機に持たれて死にたいと言われる気持ちが伝わってきます。2011/07/18
りえぞう
1
◎。大学の同級生のお父様のご著書というので読んだが、とても面白かった。生物系の先生の本って、なんかほのぼの面白くてあまりハズレがないように思う。2020/07/08
bittersweet symphony
1
個人的に岩波新書で一番大笑いした「超ミクロ世界への挑戦 生物を80万倍で見る」( https://bookmeter.com/reviews/41263985 )の著者によるエッセイ集。専門誌に連載されていたエッセイをまとめたもの。笑いの要素は幾分薄めながらこの人の場合走査電顕を除くモチベーションの半分は受け狙い的なところがある(もちろん文章読む限りではですけれど)のでその辺は健在、試料的には植物に幾分偏っているのがちと残念ではありますが電顕写真の美しさの一端に触れることが出来ます。2010/08/25
マガタマ
1
御年84歳のおじい様の手による気楽に読めるエッセイ。昨年廃刊になった「ミクロスコピア」に連載されていたもの。「それはまた別の話」といいところで放り出すのも「ミクロスコピア」の読者層を考えれば納得。この道楽を許している奥様が偉いとわたくしは思いますです。2010/09/22
ぷくらむくら
1
現代版レーウェンフックの話。何でも見てやろうという好奇心は楽しい。2010/09/10