出版社内容情報
「人はいかに生きるべきか」。ソクラテスの発した問いは、その後の哲学において、どのように引継がれ、深化してきたのか。そして、なおも戦争や復讐が続く現代において、私たちは、この問いにどう向き合うべきか。存在の根源、他者との交わり、平和への道など、生きる上で普遍的な課題を、哲学的な思考から追究する。
【目次】
はじめに
序 章 哲学のはじめ―ソクラテスの問い
内容説明
「人はいかに生きるべきか」。ソクラテスの発した問いは、その後の哲学において、どのように引き継がれ、深化してきたのか。そして、なおも戦争や復讐が続く現代において、私たちは、この問いにどう向き合うべきか。存在の根源、他者との交わり、平和への道など、生きる上で普遍的な課題を、哲学的な思考から追究する。哲学と現代との対話。
目次
序章 哲学のはじめ―ソクラテスの問い
第1章 人はいかに生きるべきか
第2章 人はいかなる共同体をつくるべきか
第3章 究極根拠への問い
第4章 他者という謎
終章 差別と戦争と復讐のかなたへ
著者等紹介
岩田靖夫[イワタヤスオ]
1932年東京生まれ。1961年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。北海道大学助教授、東北大学教授、聖心女子大学教授、仙台白百合女子大学教授を経て、東北大学名誉教授、仙台白百合女子大学名誉教授。文化功労者。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベンアル
13
ブックオフにて110円で購入。哲学教授がソクラテスからアリストテレスまでの哲学の変遷をわかりやすい言葉で紹介しながら、最終的に現代に生きる私たちに自分とは、他者とは、国家とはについて哲学的に論じている。わかりやすくて読みやすい。高校時代の倫理の授業を思い出した。2024/02/10
Ex libris 毒餃子
9
岩田靖夫はアリストテレス研究で有名なだけあって、アリストテレスの章は詳しめでありつつもわかりやすい。ギリシア哲学の下地から繋がるパルメニデス→ハイデガー論議もあざやか。まとめは当時性を感じる。2024/09/22
うえ
8
「倫理と政治には、なにか決定的にアプリオリな原理がある…それは、カントで言えば、定言命法である。しかし、この原理を認識し実行しうる人は稀にしかいない、とプラトンは考えた。その稀な人が哲人王であり、かれに政治の全権力を委ね、凡人大衆はかれの命令に従って生きるのがよい、というのがプラトンの政治思想…対して、アリストテレスは哲人王のような人間は存在しえない、と考えている。なぜなら、人間は純粋理性ではなく、理性的動物であるから…人間を行為へと動かす動機から、情欲、物欲、怒り、権力欲を排除することは絶対にできない」2020/07/23
ゆうろ
5
前半に書かれているギリシャ哲学の解説は非常に分かりやすく面白い。ただ、後半は哲学に疎い私からすると理解するのが難しい。 「いま哲学とはなにか」という題名と内容があっていないように感じる。本の帯にあるという「いかに生きるべきか、根源から問う。現代の課題へ、哲学からの応答」のほうが、内容とあっているように思う。 哲学について少し学んだ後に、もう一度読み直したい。2014/07/04
Hayek
4
★★☆☆☆現実的存在と可能的存在の原因を辿れば、存在そのものである完全現実態(あらゆる存在者の存在根拠としての神)に至る。アリストテレスの存在への問いは存在・神学として成立。人間を現存在(dasein)と命名、存在(sein)の現れる場所(da)。2016/09/08
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