出版社内容情報
新崎 盛暉[アラサキ モリテル]
著・文・その他
内容説明
減らぬ米軍基地、実らぬ経済振興―。日米同盟が強化されるなか、沖縄の現実は厳しさを増し続ける。本土復帰以降、多くの困難に粘り強く立ち向かう人びとの闘いと、日米両政府とのせめぎあいを描いた前著に、沖縄戦から復帰まで、および米軍再編協議が進行する最新の状況を新たに加え、全面的に改訂した決定版・通史。
目次
第1章 米軍支配下の沖縄
第2章 日本になった沖縄
第3章 焼き捨てられた「日の丸」
第4章 湾岸戦争から安保再定義へ
第5章 政治を民衆の手に
第6章 民衆運動の停滞と再生
著者等紹介
新崎盛暉[アラサキモリテル]
1936年東京都に生まれる。1961年東京大学文学部社会学科卒業。専攻は沖縄近現代史、社会学。沖縄大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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燃えつきた棒
35
ほぼ政治史に終始しており、途中で何度か読書のモチベーションを失いかけた。 ろくに新聞も読まないノンポリ老人の僕にとっては、沖縄といえば、佐渡山豊の「ドゥーチュイムニイ」であり、THE BOOMの「島唄」だ。今回は、目取真俊の『面影と連れて』に導かれて本書を手にした。 必ずしも常に政治が全てというわけではないのではないか。 むしろ、時として一つのマイナーな芸術作品が、一人のヤマトンチューの心を揺り動かすこともあるのではないだろうか? 小さなコラムでもいいから、音楽史・文学史・生活史などにもふれて欲しかった。2023/12/04
ふろんた2.0
13
観光地としてしか沖縄のことは考えてなかったけど、歴史を知ることも大事。日本返還後がメイン。ちょっと著者の思想が色濃く反映されてたかな。2013/11/22
壱萬参仟縁
11
一番気になる項目は、「戦争をしない国家」から「戦争ができる国家」へ(196頁)。自公政権でねじれ解消してしまったので、とても危険な感じ。周辺事態法(99年5月)、国旗国歌法(8月)、通信傍受法(8月)と矢継ぎ早に成立したという(196頁)。巻末の資料地図は、沖縄島の軍事基地の分布図。あまりに多過ぎるのが一目瞭然。軍縮が正しい選択。沖縄市民の暮らしを守るために、本土の人間ができる支援をしていきたいと考える。2013/07/31
おらひらお
7
1996年初版。沖縄の人と話をしたので、手に取った一冊です。彼らはにこやかに話していましたが、本書を読むと厳しい現実と対峙していることを再確認させられました。アメリカ統治末期がもっとものびのびとふるまえた時期であるとの指摘はなんとも言えないものがありますね。2013/08/12
二人娘の父
3
90年代から00年代の沖縄の動きがまとめられている。大田昌秀の評価など、意を強くするところもあり、大いに学ぶことができた。詳しくはまた…。2023/11/01