出版社内容情報
ヨーロッパ先進諸国に定住するムスリム人口の増加に伴なって,受け入れ国社会との摩擦が目立つようになってきた.スカーフ着用をめぐる軋轢などの現状を報告すると共に,何が異なった文明の共生を阻んでいるのかを考える.
内容説明
ヨーロッパ先進諸国に定住するムスリム人口は、二世、三世を含め今や一五〇〇万以上といわれている。増加と共に目立つようになってきた受け入れ国社会との摩擦は、何に由来するのだろうか。各国でのフィールドワークを踏まえて、公教育の場でのスカーフ着用をめぐる軋轢などの現状を報告し、異なった文明が共生するための可能性を探る。
目次
序章 ヨーロッパ移民社会と文明の相克
1章 内と外を隔てる壁とはなにか―ドイツ(リトル・イスタンブルの人びと;移民たちにとってのヨーロッパ;隣人としてのムスリムへのまなざし)
2章 多文化主義の光と影―オランダ(世界都市に生きるムスリム;寛容とはなにか;ムスリムはヨーロッパに何を見たか)
3章 隣人から見た「自由・平等・博愛」―フランス(なぜ「郊外」は嫌われるのか;啓蒙と同化のあいだ―踏絵としての世俗主義;「ヨーロッパ」とはいったい何であったか)
4章 ヨーロッパとイスラームの共生―文明の「力」を自覚することはできるか(イスラーム世界の現状認識とジハード;ヨーロッパは何を誤認したのか)
著者等紹介
内藤正典[ナイトウマサノリ]
1956年東京都に生まれる。1979年東京大学教養学部教養学科卒業(科学史・科学哲学分科)。1982年東京大学大学院理学系研究科地理学専門課程中退。博士(社会学)。専攻はイスラーム地域研究。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授
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