出版社内容情報
定評ある『戦後政治史』に刊行後10年の動きを増補した最新版(山口二郎・北大教授補筆).現代日本の政治の軌跡を簡潔・的確に記すとともに,衆参両院の全選挙結果を収める.この国のゆくえを考える上で欠かせない基本書.
内容説明
定評ある旧版に刊行後一〇年の動き(山口二郎・北大教授補筆)を加えた最新版。現代日本の政治の波瀾に満ちた軌跡を簡潔・的確に記すとともに、衆参両院の全選挙結果を収める。記憶されるべき政治家たちの言動、くり返された政党の離合集散、さまざまな政策とその帰結…。この六〇年の事実こそは、未来への確かな道標となろう。
目次
敗戦
占領と改革の開始
憲法改正
政党の復活
戦後最初の総選挙と第一次吉田内閣
社会党、第一党に
初の単独過半数政党
講和の前後
吉田対鳩山、左社対右社
保守一党優位体制の成立〔ほか〕
著者等紹介
石川真澄[イシカワマスミ]
1933‐2004年。1957年九州工業大学機械工学科卒業、朝日新聞社に入り、編集委員(政治担当)などを歴任した後、新潟国際情報大学教授、桜美林大学大学院教授
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感想・レビュー
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モリータ
12
◆著者は朝日新聞出身のジャーナリスト。旧版1995年1月刊、新版(本書)には続く10年分を山口二郎が加筆して2004年8月刊。本書の記述は第2次小泉内閣での第20回参院選(2004/7)までで、その後のいわゆる郵政解散・選挙や、小泉政権による自民党の破壊と野党への転落、政権交代などは2010年11月刊の第3版で描かれる。◆常識として頭に入れておきたい概史として読みつつ、今後の個人的興味(選挙制度、国鉄等公社の民営化、角栄・中曽根の個人史)も確認。◆ただ選挙結果や政党の離散集合の歴史として読むのは辛いかも。2021/01/03
mitei
11
本書は無印の「戦後政治史」の内容とその続きの小泉改革まで(ただし郵政解散をのぞく)の日本政治史を扱っている。自民党の凋落が激しいことを実感した。2010/11/25
ヤギ郎
5
終戦から小泉内閣までの戦後政治史を新書にわかりやすくまとめている。教科書的な一冊。良書。2021/07/15
TALOS
5
ニュースを深く理解するためにそのバックボーンを知ろうとして読みました。タイトルから戦後の政策や世論の動き、あるいは外交などについて書かれているのかと思い読んでみました。しかし、その実は「はじめに」で断られているとおり戦後の政局についてがほとんどを占めていて、戦後の政界の変遷を学ぶにはうってつけですが…これじゃない感を感じています。2014/09/26
スズキパル
2
衆議院総選挙の結果の推移、議席数や得票数・得票率などの変化を追いながら、戦後の政治史をざっくり概観した本。保守合同に至るまでの各保守系政党の変遷や、細川政権成立後の小政党の乱立は、やっぱりややこしいものだなあ… 石川氏の文体は事実に基づいたクールなものであるのに対し、山口氏が補筆したと思しき後半部分は、小泉自民党政権下の政治に対する問題意識を匂わせる「政治評論」っぽさもあるように感じた。戦後政治に関する他の本を読むときも、是非ともそばに置いておきたい。2013/02/16