出版社内容情報
日本の税制の仕組みはどうなっているのだろう.なにが問題で,どう変えるべきなのだろう.専門家や政治家・官僚の手にもっぱら委ねられがちな税の問題を市民の目線で検討すると,気づかなかった世界が見えてくる.
内容説明
所得税、法人税、相続税から消費税、地方税まで、日本の税制の仕組みはどうなっているのだろう。なにが問題で、どう変えるべきなのだろう。専門家や政治家・官僚の手にもっぱら委ねられがちな税の問題を市民の目線で検討すると、気づかなかった世界が見えてくる。消費税の大幅引上げが取り沙汰される現在、必読の書。
目次
序章 もっと税金を知ろう
第1章 所得税―給与所得者は優遇されている?
第2章 法人税―選挙権がないので課税しやすい?
第3章 消費税―市民の錯覚が支えてきた?
第4章 相続税―自分の財産までなくなる?
第5章 間接税等―税が高いから物価も高い?
第6章 地方税―財政自主権は確立できたのか?
終章 税金を監視しよう
著者等紹介
三木義一[ミキヨシカズ]
1950年東京都に生まれる。1975年一橋大学大学院法学研究科修士課程修了。専攻、税法。現在、立命館大学法学部教授。博士(法学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
48
財政学の知識を補強するために読んだ。法人税、相続税、地方税の項目が特に役立った。2016/08/14
ひなっとぉ
16
70点…こんなに税について知らなかったのかと実感。それだけに、非常に興味深く読めました。所得税や相続税の説明も例題を出しながら、とても分かりやすかったです。なんとなく意識もせずに納めていた税金のことを、もうちょっと関心をもって見なければと思いました。…と、ちょうどニュースで復興増税の話題が。なかなか有意義な読書でした。2011/09/27
とりもり
4
ずっと積ん読状態だったものをようやく読了。既に17年前の本になり、この本の第3版まで出ている(新書としては珍しい)というのに、指摘されている内容のほとんどが現在でも妥当することに啞然。というか、所得税の控除問題や消費税の軽減税率など、政争の具としてむしろ悪化していることすらあるという…。市民による税の監視を強化しないと、この状態は解消しないだろう。租税特別措置法の根本的な問題も、全く解消しないままだし。オススメですが、読むのは新しい版がいいかと。★★★★☆2021/02/22
KJ
4
「増税の前にやることがある」という主張が、政局として片付けられてしまうことは、やはり正常ではない。受け取る情報を疑い、批判するためには、まずその仕組みと背景を知る必要があるだろう。問題点をイメージするためにも、一読の価値あり。2012/06/13
keepfine
3
憲法25条にのっとり最低生活費から税金を取るのは違憲との視点は一見飛躍があるが、本質的。2023/06/06