出版社内容情報
若者の離反,読者からの不信・批判,インターネットへの対応の未確立….危機に立つ新聞に活路はあるのか.朝日新聞での長い経験をふまえ,人びとの生活やメディア観の変化を見すえて,広く期待される新聞への道を考察.
内容説明
いま、新聞は深刻な危機を迎えている。若者には背を向けられ、読者の不信・批判は高まり、インターネット時代への対応策もつかみえていない。困難の底流に何があり、活路はどこにあるのか。朝日新聞での長い記者活動・経営経験をふまえ、人びとの生活や価値観・メディア観の変化を見すえつつ、広く期待され信頼される新聞への道を考える。
目次
第1章 浮き沈みの末に―新聞の昨日(新聞の黄金期と高度成長;新聞の曲がり角と保守回帰;新聞離れと若者の生活;政治面主導型の弊害)
第2章 変化にたじろぐ―新聞のいま(「人権」の反乱;「表現の自由」絶対論の後退;「平等」幻想の崩壊;「権力」観の変貌;様変わりする記者意識;新聞倫理綱領の制定とその後)
第3章 生き抜くために―新聞の明日(二一世紀前半の日本と新聞;ネット時代に及び腰の新聞;ネット報道の強さと弱さ;問われる新聞の「常識」;明日の新聞)
補章 二一世紀の「戦争」と新聞
著者等紹介
中馬清福[チュウマキヨフク]
1935年、鹿児島市に生まれる。1960年、東京都立大学卒業、朝日新聞社入社。秋田、横浜支局を経て政治部員、同部次長、論説委員、同主幹、代表取締役専務・編集担当などを歴任。2001年退任。この間、米国マサチューセッツ工科大学・国際問題研究所客員研究員(1983‐84年)。現在、朝日新聞社顧問、同アジア・ネットワーク会長
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