岩波新書<br> 大学生の学力を診断する

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岩波新書
大学生の学力を診断する

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  • サイズ 新書判/ページ数 182p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307563
  • NDC分類 375.41
  • Cコード C0237

出版社内容情報

大学での数学力調査により,多くの学生が小中学校レベルの問題さえできないことが実証された.日本の大学生はアジアでも最低レベルになってしまった.そして来年には授業時間はさらに減るのだが….教育問題を論じる上で必読の書.

内容説明

学力崩壊の実態とは?三年間にわたる各大学での数学力調査によって、多数の学生が小中学校レベルの問題にさえまともに答えられないことが実証された。「ゆとり教育」の結果、日本の大学生はアジアでも最低レベルになってしまった。そして新学習指導要領で小中学校の授業時間はさらに大幅に減ることになる。教育問題を論じる上で必読の書。

目次

第1章 私立文科系学生の数学力―一九九八年の調査から
第2章 国立大学の文科系は大丈夫か
第3章 国公立大学文科系と私立大学文科系―一九九九年の調査から
第4章 理工系学部での数学力調査―二〇〇〇年の調査から
第5章 数学力の国際比較―三年間の調査から
第6章 大学院生の数学力
第7章 教員養成系学部の学力調査
第8章 学部全体で学力調査を実施した大学
第9章 何が学力低下をもたらしたか

著者等紹介

戸瀬信之[トセノブユキ]
1959年富山県に生まれる。1983年東京大学理学部卒業、1988年東京大学理学博士取得。現在、慶応義塾大学経済学部教授。専攻は代数解析学

西村和雄[ニシムラカズオ]
1946年北海道に生まれる。1970年東京大学農学部卒業、1977年ロチェスター大学Ph.D.取得。現在、京都大学経済研究所教授。専攻は複雑系経済学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コウメ

63
ゆとり教育で大学生の学力が低下されているという内容。学力というっても英語、数学、国語などさまざまな教科があるなかこの本は「数学」に着目して書いてある。現代ではセンター試験以外にさまざまな入試方法があり、その他の入試制度によって学力低下に繋がっているんじゃないかと著者は語っている。センター試験も大学によっては数学を使っていない学校や文系の人の人達の数学能力を問題など書いてありグラフに表している2019/10/20

佐島楓

14
2001年刊行の本なので、現状と差はあるかもしれないが、まったく他人事ではない内容だった。私自身文系を選択したことで、理数系の科目をおろそかにしてきた節があり、とても後悔している。充分な論理性を身につけることができていないという自覚があるからだ。その場しのぎの「省エネ教育」「省エネ受験」はもう脱却しなければいけない。ようやく脱ゆとりに舵を切り始めたようだが、大切なことにもっと早く気づいて欲しかった。2013/08/28

ゆうちゃん

5
ゆとり、ゆとりと呼ばれる我々の時代。その「ゆとり教育」の何が悪いのかを知ることができた本だった。日本の将来を思えばこそ学力低下を真剣に受け止めることができるのか。数学苦手だけどね2012/12/20

ケー

1
学力は低下しているという前提があって書いた本なんだろーなーといった感じ。それ自体は間違って無いと思うけど、問題点を指摘するだけじゃなくて、改善策も提案してもいいと思う。2014/02/02

鵜殿篤

0
注意が必要なのは、本書で言う「ゆとり教育」が、世間一般で言うところの「ゆとり教育」とは範囲がかなりズレているという事実だ。世間一般で言う「ゆとり世代」とは、1998年の学習指導要領改訂当時に義務教育を受けていた人々、つまり1980年代半ばから1990年代に生まれた人々を指す。一方、本書が「ゆとり世代」としているのは、1977年の学習指導要領改定時に義務教育を受けた人々を指す。本書の言う「ゆとり世代」と世間一般がイメージする「ゆとり世代」とは、まるまる一世代ズレている。2017/12/03

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